【過去問解説(企業経営理論)】H25 第11問 組織設計

今日は企業経営理論H25第11問について解説します。

H25 企業経営理論 第11問

企業組織を設計するには、市場環境の変化、技術革新の速度、生産システムや職務特性、部門間関係など様々な変数に配慮しなければならない。組織設計に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 航空会社などのサービス技術は、顧客に対する無形のアウトプットを迅速に提供することが求められるため、ルーティン化することは困難で、サービス現場での対人スキルが重視される。

イ 自動車組立てラインのように、部門間を業務が一方向的に流れて行く関係にある場合には、手順の規則化や事前の計画が重要で、部門間調整は上からのコミュニケーションが有効である。

ウ 熟練技術を要する職務は、戦略立案ほど非ルーティン化の程度は高くないため、公式のトレーニングや文書化したマニュアルが重視される。

エ 新製品開発などの補完的相互作用が必要な部門では、機能横断的なチームや非公式の対面的コミュニケーションが重視される。

オ 特定の注文品顧客を対象とした小バッチ生産システムでは、機械的マネジメントシステムが適している。

解説

今回は組織設計に関する問題です。
それでは早速各設問を見ていきましょう。

選択肢アは、航空会社などのサービス技術について、「アウトプットを迅速に提供する」ためには、むしろマニュアルにより訓練をして、ルーティン化しておくことが必要と考えられます。
よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢イは、部門間を業務が一方向的に流れて行く関係にある場合には、「手順の規則化や事前の計画が重要」はその通りですが、実際にに運用する場合には部門間の調整を有機的に行う必要があるため、「部門間調整は上からのコミュニケーションが有効」の記述には違和感があります。
よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢ウは、「熟練技術を要する職務」には暗黙知などマニュアル化が難しいノウハウがあり、「文書化したマニュアルが重視」という記述には違和感があります。
よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢エは、その通りで新製品開発などの補完的相互作用が必要な部門では、機能横断的なチームや非公式の対面的コミュニケーションが重視されます。
よって、この選択肢は○と判断できます。

選択肢オは、機械的マネジメントシステムが適するのは、小バッチではなく、大バッチや流れ作業の生産システムと考えられます。
よって、この選択肢は×と判断できます。

以上から、正解は選択肢エとなります。

 

 

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