今日は企業経営理論H25第14問について解説します。
企業は成長することによって、複数の製品やサービスを提供する事業部など、専門化された複数の組織単位からなる複合組織になっていくことが知られている。複合組織となった企業が、環境変化に対して組織的に適応するために必要な行動として、最も不適切なものはどれか。
ア 環境分析に専門部署を割り当て、変化の渦中でも持続可能な長期的戦略計画を立てさせる。
イ 既存の事業部に戦略的な重点課題の遂行を割り当て、責任を持って取り組ませる。
ウ 通常業務と新たな利益を創出する業務のための予算計画を分けることによって、常に環境変化に反応できるような組織体制と組織文化を醸成する。
エ 複合組織の経営者は、専門化された組織間の調整を通じて、企業の環境適応を図る。
解説
複合組織の環境変化への対応に関する問題で、今回は不適切な選択肢を選びます。 それでは各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アは、環境変化は経営組織のあらゆる部署において発生し、またその変化の速度も早いものも遅いものあるので、専門部署だけで長期的な取り組みだけでは不十分。つまり、全組織的にスピーディな対応が対応が必要な場合もある。
よって、この選択肢は×と判断できます。
選択肢イは、事業部への課題を割り当てることで、小さな組織によるスピーディな判断も期待できると考えます。
よって、この選択肢は○と判断できます。
選択肢ウは、通常業務とは違う新業務に予算計画を割り当てることは、従来の延長上の発想を離れて、新しい事業へと向かう可能性があります。
よって、この選択肢は○と判断できます。
選択肢エは、既存事業の組み合わせの変化によっても、環境適応にした新事業が産み出される可能性があります。
よって、この選択肢は○と判断できます。
以上から、正解は選択肢アとなります。
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