【過去問解説(企業経営理論)】H26 第12問 海外進出

今日は企業経営理論H26第12問について解説します。

H26 企業経営理論 第12問

中小企業が海外でモノづくりに取り組む際に注意すべき点や考慮すべき事項に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア 海外でのトラブル対処には時間とコストがかかり、時には政治的な介入がありうる事を想定しておかなければならないので、国際弁護士や国内関係機関との連携を構築することも必要である。
イ 自社製品の海外拠点での生産販売を目指す場合、日本国内で現地人を採用し、日本語によるビジネス能力を育成し、彼らを責任者にした輸出から着手する方が回り道であるが、現地拠点とのビジネス・コミュニケーションが円滑になり、進出リスクを軽減できる可能性が高まる例がみられる。
ウ 単独出資での進出に制限がある場合、現地パートナーとの関係構築が重要になるので、現地操業後の管理運営について密接な情報交換と深い人間関係を通じた信頼の構築が難しい場合は、進出を中止することも選択肢になる。
エ 部品のサプライヤーとして進出する場合は、アセンブラーと連携を図るとともに、現地での販売先を確保できる見通しをつけておくことが必須になる。

解説

中小企業が海外でモノづくりにについての問題です。
今回は最も不適切な選択肢を当てる問題です。

それでは早速各選択肢を見ていきましょう。

選択肢アはその通りで、中小企業診断士が企業に助言をするにあたり、他機関との連携によりリスクに備えておくを推奨するべきです。この選択肢は○と判断できます。

選択肢イもその通りで、段階的に人材育成をして海外進出することは時間とリスクのトレードオフの側面がありますが、文末の「進出リスクを軽減できる可能性が高まる例がみられる」という言い回しの通りです。この選択肢は○と判断できます。

選択肢ウもその通りで、「単独出資での進出に制限がある場合」とは現地国との合弁会社の運営に関して信頼関係が構築が困難な場合に「進出を中止することも選択肢になる」という言い回しの通りです。この選択肢は○と判断できます。

選択肢エは、「販売先を確保できる見通しをつけておくことが必須」との言い回しに対して、中小製造業者の海外進出の理由の上位である、特定企業への部品供給のために海外進出もあり「必須」とはなりません。よって選択肢は×と判断できます。

以上から、正解は選択肢エとなります。

 

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