【過去問解説(企業経営理論)】H26 第16問 モチベーション理論

今日は企業経営理論H26第16問について解説します。

H26 企業経営理論 第16問

モチベーション理論の多くは、満足や不満足を知覚する内容やそのプロセスを個人の特性としてとらえようとしてきた。これに対して、モチベーションに影響する要因には、職務として与えられた仕事それ自体の特性があることが知られている。仕事を構成する中核的職務特性に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 与えられた仕事ではなく、自ら仕事を選ぶことに関する「自律性」。
イ 仕事の結果について、品質をチェックする専門部局から与えられる正確な情報に基づいた「フィードバック特性」。
ウ 既に有するスキルや才能を利用して、どれほど多様な業務がこなせるかに関する「技能多様性」。
エ 他者に対してではなく、自分自身にとってその仕事が重要であることを示す「タスク重要性」。
オ 自らがかかわる仕事が自己完結していて、全体像がつかめる「タスク完結性」。

解説

モチベーション理論の職務特性モデルから問題です。
早速、選択肢を順に見ていきましょう。

選択肢アは、「自律性」に関する問いです。職務特性モデルにおいて自律性とは、自分なりに仕事を工夫できる自己決定とされています。設問では職業選択の自由にフォーカスされており、職務特性モデルの定義から外れていると考えられます。
よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢イは、「フィードバック」に関する問いです。職務特性モデルにおいてフィードバックは、他者からではなく自ら手応えを感じられることとされています。設問では「品質をチェックする専門部局から与えられる」と他者からのものになっています。
よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢ウは、「技能多様性」に関する問いです。職務特性モデルにおいて技能多様性は、「多様なスキルを求められる職務に就く」こと、つまり未来に獲得すべきスキルに内発的動機を求めます。設問の「既にあるスキル」とは少しニュアンスが違います。
よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢エは、「タスク重要性」に関する問いです。職務特性モデルにおいてタスク重要性、他者に対して重要性が高いこと内発的動機とされています。設問では「他者に対してではなく、自分自身にとってその仕事が重要」と自身のものになっています。
よって、この選択肢は×と判断できます。

選択肢オは、「タスク完結性」に関する問いです。職務特性モデルにおいてタスク完結性とは、「一通りの流れができること」とされています。設問では、「 自らがかかわる仕事が自己完結していて、全体像がつかめる」とあり、主旨は一致します。
よって、この選択肢は○と判断できます。

以上から、正解は選択肢オとなります。

 

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