今日は企業経営理論H27第18問について解説します。
組織の有効性や従業員のウエルネス(心身ともに良好な状態)の改善を目指して、人間的かつ民主的価値観のもとで計画的に組織変革に介入するマネジメント手法として、古くから組織開発が実践されてきた。組織開発が重視している価値観として、最も不適切なものはどれか。
ア 階層的な権威や支配にこだわらない。
イ 信頼関係で結ばれ、他者に対して開かれ、協力的な環境を持った組織が効果的で健全である。
ウ 組織メンバーは、責任感をもち、誠実で思いやりがある存在として尊敬に値する。
エ 変革の影響を受ける人を決定に参加させ、変革の実行に関与させる。
オ 問題解決の結果にはこだわらず、取り組みのプロセスを重視する。
解説
今回は、組織開発に関する問題です。不適切な選択肢を選びます。 それでは早速各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アは、その通り、風通しの良い組織作りには 階層的な権威や支配にこだわらない社風が求められます。
よって、この選択肢は○と判断できます。
選択肢イは、その通り、組織開発では良好な信頼関係に基ずく協力的な組織作りを目指します。
よって、この選択肢は○と判断できます。
選択肢ウは、その通り、組織開発においては個々の責任と誠実さ、リスペクトすることは重要です。
よって、この選択肢は○と判断できます。
選択肢エは、やや難解な表現ですが、組織開発の初期段階では「改革先導者」をキーパーソンとして改革を始めることが有効です。(参考文献 三枝匠氏著書 V時回復の経営)よって、この選択肢は○と判断できます。
選択肢オは、組織開発では、もちろんプロセスは大事ですが、結果も重要と思われます。
よって、この選択肢は×と判断できます。
以上から、正解は選択肢オとなります。