今日は経済学のH25第4問について解説します。
H25 経済学 第4問
いま、GDP を Y = C+I+ G、消費関数を C= C0+ c(Y – T) で表すものとする。ただし、各記号の定義は以下のとおりである。
Y :GDP である。
C :消費である。
I :投資であり10とする。
G :政府支出であり2とする。
C0:基礎的消費であり2とする。
c :限界消費性向であり0.8とする。
T :租税であり2とする。
政府が均衡予算を採用しているとき、上記の状況から政府が租税を1増加させたときのGDPの説明として最も適切なものはどれか。
ア GDPは0.8低下する。
イ GDPは増加する。
ウ GDPは低下する。
エ GDPは変わらない。
解説
今回は、45度線分析です。
それでは早速検討していきましょう。
設問に数式が2つと各定数が与えられていますが、この設問ではGDP Yに対する政府支出 Gと租税 Tの影響を問われていますので、GとTには定数を代入しないで等式化することがポイントです。
Y=C+I+G ・・・①
C=C0+c(Y-T)・・・②
①のCに②式を代入して、Y,T,G以外の定数を代入します。
Y=2+0.8Y- 0.8 T+10 +G
0.2 Y=-0.8 T+G+12
Y=-4T+5G+60・・・③
③式より、Tが1増加するとYは△4となり、Gが1増加するとYは+5となります。
設問中の「政府が均衡予算を採用している時」つまり、 均衡予算政府の税収Tと支出Gが均衡(同じ)1であるとき、GDP Yは+1となり、GDPは増加します。
以上から、正解は選択肢イとなります。