【過去問解説(財務・会計)】H24 第18問 投資の意思決定

今日は財務・会計のH24第18問について解説します。

H24 財務・会計 第18問

Y 社では 4 つの投資案について採否を検討している。投資案はいずれも初期投資額として 2,500 万円を必要とし、投資プロジェクトの耐用年数は 5 年である。また、Y 社の資本コストは 8 % であり、プロジェクト期間中に追加の資金は必要としない。4 つの投資案の判定基準となるべきデータは以下のとおりである。Y 社の投資可能な資金が 5,000 万円に制限されているとき、企業価値増大の観点からY社が採択すべき投資案の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
ア 甲と乙
イ 甲と丙
ウ 乙と丙
エ 丙と丁

 

解説

投資の意思決定に関する問題です。

与件条件としては、4つの事業プラン(甲乙丙丁)は共通して、①初期投資額が同じ(2,500万円)、②耐用年数5年、③資本コスト(資金調達コスト)8%、さらに、④投資額の上限5,000万円となっているので、4事業つのうち2つだけ選ぶことになります。

<選考基準>
NPVは「正味現在価値」で大きいほど良い。
IRRは「内部利益率法」で大きいほど良い。
「回収期間」は事業投資の回収期間で短いほど良い。しかし、企業価値増大の観点とは無関係なので無視できる。
では、4事業プランを比較していきましょう。

・丁はNPVがマイナスになっているので投資はしない。
・乙はNPVとIRRが最大なので採用する。
・甲丙の比較では、NPVとIRRの比較では「事業価値の増大」の観点からNPVの大きい甲を選択するのが妥当と考えられます。従って、答えは甲と乙となります。

以上から、正解は選択肢アとなります。

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