今日は、平成30年度 第33問について解説します。

平成30年度賃貸不動産経営管理士試験 第33

アセットマネジメントとプロパティマネジメントに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

 

①  アセットマネージャーには、収益拡大とコスト削減の両面から、具体的に、計画の基礎資料の収集、計画策定等の調査・提案が求められる。


②  アセットマネジメントは、不動産投資について、資産運用の計画、決定・実施、実施の管理を行う業務である。


③  プロパティマネジメントにおいては、賃料等を徴収し、預託金を受領し、必要な経費を支出し、アセットマネージャーとの間で精算を行う。


④  プロパティマネジメントは、投資家から委託を受けて、投資家のために行われる業務である。

 

 

解説

アセットマネジメントとプロパティマネジメントに関する問題です。

 

それではさっそく選択肢を確認しましょう。

 


選択肢 ①

アセットマネージャーには、収益拡大とコスト削減の両面から、具体的に、計画の基礎資料の収集、計画策定等の調査・提案が求められる。

 

×不適切です。

資金運用の計画・実施、実施の管理を行うのがアセットマネジメントであり、これらの業務を行う専門家をアセットマネージャーといいます。

また、プロパティマネジメント(PM)は、実際の賃貸管理・運営を行うことをいいます。アセットマネージャーから委託を受け、その指示に基づいて業務を行うのがプロパティマネージャーです。プロパティマネージャーにとって重要性の高い業務は、①報告業務、②調査・提案業務、③所有者の変更に伴う業務が挙げられます。

つまり、収益拡大とコスト削減の両面から、具体的に、計画の基礎資料の収集、計画策定等の調査・提案が求められるのはプロパティマネージャーであると言えます。よってこの選択肢は不適切です。

 


選択肢 ②

アセットマネジメントは、不動産投資について、資産運用の計画、決定・実施、実施の管理を行う業務である。

 

〇適切です。

選択肢の説明の通り、アセットマネジメントは、不動産投資について、資産運用の計画、決定・実施、実施の管理を行う業務ですので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 ③

プロパティマネジメントにおいては、賃料等を徴収し、預託金を受領し、必要な経費を支出し、アセットマネージャーとの間で精算を行う。

 

〇適切です。

選択肢の説明の通り、プロパティマネジメントにおいては、賃料等を徴収し、預託金を受領し、必要な経費を支出し、アセットマネージャーとの間で精算を行いますので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 ④

プロパティマネジメントは、投資家から委託を受けて、投資家のために行われる業務である。

 

〇適切です。

形式的には、プロパティマネージャーはアセットマネージャーから委託を受け、その指示に基づいて業務を行います。
しかし、アセットマネージャー自体が投資家の代理人として投資を運用しているため、プロパティマネジメントの業務は最終的に投資家の利益のために行われるものです。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。


 

以上から、正解は選択肢①となります。

 

ぜひ関連解説もあわせてご確認いただければと思います。

 

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