今日は、平成27年度 第38問について解説します。
建築構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① ラーメン構造は、柱と梁を一体化した骨組構造である。
② 壁式構造は、壁体や床板で構成する構造方式である。
③ 制震構造は、基礎と建物本体との間にクッションを設け、地震による揺れを低減させる構造である。
④ 基礎とは、上部の建物に加わる力を地盤に伝える部分である。
解説
建築構造に関する問題です。
それではさっそく選択肢を確認しましょう。
選択肢 ①
ラーメン構造は、柱と梁を一体化した骨組構造である。
〇適切です。
「ラーメン」とは、額縁や枠を意味しており、ラーメン構造は、額縁のような枠組みで構成される、柱と梁が一体となった骨組構造です。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ②
壁式構造は、壁体や床板で構成する構造方式である。
〇適切です。
壁式構造は、柱や梁を用いず、壁体や床板といった平面的な構造体だけで建物を構成する構造形式です。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ③
制震構造は、基礎と建物本体との間にクッションを設け、地震による揺れを低減させる構造である。
×不適切です
制震構造は、建物に入った地震力を吸収する制震部材(ダンパー)などを建物の骨組みに設置し、振動を低減する構造をいいます。
基礎と建物本体との間にクッション(免震装置)を設け、地震による揺れを低減させる構造は、免震構造のことです。
つまり、免震構造は、基礎と建物本体との間にクッションを設け、地震による揺れを低減させる構造である。
よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ④
基礎とは、上部の建物に加わる力を地盤に伝える部分である。
〇適切です。
基礎は、建物の安定性を確保し、上部の建物に加わる力(荷重)を地盤に伝える重要な部分です。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
以上から、正解は選択肢③となります。
ぜひ関連解説もあわせてご確認いただければと思います。
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