今日は、平成28年度 第38問について解説します。

平成28年度賃貸不動産経営管理士試験 第38

建築構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

 

①  木造は、建物の重量が軽く、施工もしやすいが、防火、耐火性能において他の建築構造より劣る。


②  鉄筋コンクリート造は、建物の重量が重いため、地震による影響が大きい。


③  鉄骨造は、鋼材の加工性が良く、工期は比較的短く、省力化が可能である。


④  鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄筋コンクリート造より施工がしやすく、工期も短い。

 

 

解説

建物の構造形式に関する問題です。

 

それではさっそく選択肢を確認しましょう。

 


選択肢 ①

木造は、建物の重量が軽く、施工もしやすいが、防火、耐火性能において他の建築構造より劣る。

 

〇適切です。

木造は、建物の重量が軽く、設計の自由度が高く、施工がしやすい反面、鉄骨鉄筋コンクリート造などと比べると、防火性能や耐火性能の面では劣ります。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 ②

鉄筋コンクリート造は、建物の重量が重いため、地震による影響が大きい。

 

〇適切です。

鉄筋コンクリート造は、耐火性・耐久性に優れており、加工がしやすく、自由な形状や面的な構造の設計がしやすいというメリットがありますが、一方で、自重が大きいため耐震設計において構造部材に十分な強度が求められることがデメリットです。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 ③

鉄骨造は、鋼材の加工性が良く、工期は比較的短く、省力化が可能である。

 

〇適切です。

鉄骨造は、鋼材の加工性が良く、工期は比較的短く、省力化が可能ですが、一方で、風や地震による揺れの影響を受けやすく、歩行時の振動のような揺れの対策も必要といったデメリットがあります。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 ④

鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄筋コンクリート造より施工がしやすく工期も短い

 

×不適切です。

鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄骨の周りに鉄筋を組み合わせてコンクリートを打設する構造で、高層建築も向いている工法です。

鉄骨造に比べて振動が少なく、遮音性や耐震性に優れています。

一方で、工期が長く、工事費が高くなる傾向があること、解体が難しく、施工の難易度が高いことなどがデメリットです。

つまり、鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄筋コンクリート造より施工の難易度が高く工期も長くなります。よってこの選択肢は不適切です。

 


 

以上から、正解は選択肢④となります。

 

ぜひ関連解説もあわせてご確認いただければと思います。

 

★関連解説★

建物の構造形式(令和4年度 第12問)

建物の構造形式(令和6年度 第46問)

 

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