今日は、平成28年度 第40問について解説します。
保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① 地震保険に加入する際には、主契約の火災保険と同額の保険金額で加入する必要がある。
② 火災保険は、保険の中で、賃貸不動産管理の経営に特に関係の深い保険のひとつである。
③ 保険は、保険会社の商品によって特性が異なり、補填の対象と限度も異なっている。
④ 保険とは、万一の事故に対して備える相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度である。
解説
保険に関する問題です。
それではさっそく選択肢を確認しましょう。
選択肢 ①
地震保険に加入する際には、主契約の火災保険と同額の保険金額で加入する必要がある。
×不適切です
地震保険は、地震、噴火、津波を原因とする建物や家財への損害を補償する保険です。
火災保険に付帯して加入するものであり、単独では加入することができません。
地震保険の保険金額は、主契約である火災保険の保険金額の30%~50%の範囲内で設定され、居住用建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度とされています。
つまり、地震保険に加入する際には、主契約の火災保険の30%~50%の範囲内(居住用建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度)の保険金額で加入する必要があります。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ②
火災保険は、保険の中で、賃貸不動産管理の経営に特に関係の深い保険のひとつである。
〇適切です。
賃貸不動産経営においては、第2分野に分類される損害保険が特に関係の深い保険です。
第2分野は損害保険であり、偶然の事故により生じた損害に対して保険金を支払う保険です。火災保険、賠償責任保険、自動車保険などが代表的です。
選択肢の説明の通り、火災保険は、保険の中で、賃貸不動産管理の経営に特に関係の深い保険のひとつですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ③
保険は、保険会社の商品によって特性が異なり、補填の対象と限度も異なっている。
〇適切です。
保険は、保険会社の商品によって特性が異なるため、関係者に適切なアドバイスを行うためには、その内容をよく理解しておく必要があります。
選択肢の説明の通り、保険は保険会社の商品によって特性が異なり、補填の対象と限度も異なりますので、この選択肢は適切です。
選択肢 ④
保険とは、万一の事故に対して備える相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度である。
〇適切です。
保険とは、将来起こるかもしれない事故や災害などの危険に備える、相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度です。
賃貸不動産経営には多様なリスクが存在しますが、保険に加入することで、それらのリスクを一定程度軽減・分散することができます。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
以上から、正解は選択肢①となります。
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