今日は、令和7年度 第31問について解説します。
※本記事は、過去に公開した解説を最新の法令・制度・出題傾向に合わせて加筆修正した再掲記事です。
会計に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
① 費用とは、未払金、前受金等、将来において一定の財産を減らすものをいう。
② 取引を適正に会計処理するためには、現金の入出金が生じた時点で収益又は費用の計上を行わなければならない。
③ 企業会計原則は、法令に定められたものではないが、すべての企業がその会計を処理するに当たって従わなければならない基準である。
④ 会計では、一般的に、損益計算書とキャッシュフロー計算書の2つを合わせたものを財務諸表と呼んでいる。
解説
会計処理に関する問題です。
それではさっそく選択肢を確認しましょう。
選択肢 ①
費用とは、未払金、前受金等、将来において一定の財産を減らすものをいう。
×不適切です
費用とは、金銭等の財産が減少する要因のことを意味します。たとえば、清掃費や水道光熱費などです。
未払金、前受金等、将来において一定の財産を減らすものは負債です。
つまり、負債とは、未払金、前受金等、将来において一定の財産を減らすものをいいます。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ②
取引を適正に会計処理するためには、現金の入出金が生じた時点で収益又は費用の計上を行わなければならない。
×不適切です
収益や費用をどの時点で認識するかという会計上の考え方には、発生主義と現金主義がありますが、
取引を適正に会計処理するためには収益・費用は発生の事実をもってその計上を行う発生主義が好ましいとされています。
つまり、取引を適正に会計処理するためには、発生の事実が生じた時点で収益又は費用の計上を行うこと(発生主義)が望ましいとされています。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 ③
企業会計原則は、法令に定められたものではないが、すべての企業がその会計を処理するに当たって従わなければならない基準である。
〇適切です。
企業会計原則とは、会計実務の中で慣習として発達したものの中から、一般に公正妥当と認められた内容を要約したもので、
すべての企業が従うべき基本的な会計処理の基準をいいます。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
選択肢 ④
会計では、一般的に、損益計算書とキャッシュフロー計算書の2つを合わせたものを財務諸表と呼んでいる。
×不適切です
会計では、決算整理後試算表に基づき、決算書を作成します。
決算書は「財務諸表」とも呼ばれ、特に重要な3つの書類(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)のことを「財務三表」と呼びます。
つまり、会計では、決算書は財務諸表とも呼ばれ、特に重要な書類は「損益計算書」、「貸借対照表」、「キャッシュフロー計算書」の3つであり、これらを総称して「財務三表」と呼びます。よってこの選択肢は不適切です。
以上から、正解は選択肢③となります。