【過去問解説(企業経営理論)】H29第23問 人的資源管理

今回は企業経営理論の人的資源管理についてです。

人的資源管理の問題もかなり頻出の論点な上、2次試験の事例Ⅰに深く関係する論点ですので、2次試験対策も兼ねてしっかりと対策をしておく必要があります。

 

H29 企業経営理論 第23問

契約社員やパートタイマー、派遣労働者、請負労働者など、正社員以外で組織に雇用される労働者は、広く非正社員と呼ばれてきたが、近年は定型的・補助的な職務にとどまらず、正社員と同じ責任を持って職務に従事する質的基幹化が起こっている。質的基幹化に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 機密事項の漏洩が発生しやすくなっている。
イ 職場の一体感が低下しやすくなっている。
ウ 正社員との賃金格差に非正社員が不満を感じやすくなっている。
エ 長期的な視点から見た正社員の育成が困難になっている。
オ 非正社員は正社員に期待されている役割を担うことができるようになっている。

 

 

質的基幹化について問われた問題です。

質的基幹化という用語については冒頭に説明がありますので、それを踏まえて回答していきます。

 

選択肢アは、非正規社員が正規社員と同じ責任を持って仕事をすると機密事項に触れる機会も増えると考えられるので、機密事項の漏洩もしやすくなると考えられ、記述は正しいと考えられます。

 

選択肢イは、非正規社員は正規社員より勤続年数が短くなる傾向がありますし、正規社員と非正規社員の待遇面での差もあるため、この記述も正しいと考えられます。

 

選択肢ウも選択肢イと同様待遇面の差により非正規社員が不満を感じやすくなるため、この記述も正しいと考えられます。
 

選択肢エも、非正規社員は正規社員より勤続年数が短くなる傾向がありますので、長期的な視点を持った正社員の育成は難しくなり、この記述も正しいと考えられます。

 

選択肢オも、完全に間違っているとは言いにくいですが、他の選択肢は明らかに正しいと考えられるため相対的に見て不適切だと考えられます。

 

以上から、正解は選択肢オと判断できます。

 

上記のように、選択肢単品だと必ずしも確定できないものの、他の選択肢と比較すると比較的正しいもしくは誤りなので、その選択肢を適切もしくは不適切だと判断する、ということは企業経営理論ではよくあります。

悩んだ場合は絶対○と言えるのか、もしくは絶対×と言えるのかということを考えて、選択肢を削っていくという形で答えを選んでいきましょう。

 

 

 

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