今日は、企業経営理論のR6 第7問について解説します。
M.ポーターの「業界の構造分析(5フォース分析)」における代替品に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア ある業界に代替品が存在することは、その業界の潜在的な収益性に正の影響を及ぼす。
イ 代替品となるものが少ないほど、代替品の脅威は大きくなる。
ウ 代替品のコストパフォーマンス比の向上が急速であるほど、その代替品の脅威は大きい。
エ 代替品を提供する業界の利益率が高いほど、代替品の脅威は小さい。
オ 何を代替品と見なすかは客観的に識別しやすいものである。
解説
競争戦略に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。
それでは、選択肢をみていきましょう。
選択肢ア:誤りです。
代替品の登場により顧客の奪い合いとなり、収益性には負の影響を与えます。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イ:誤りです。
代替品になるものが少ないと、直接的・間接的にも競合が起こりにくくなるため、大きな脅威とはなりません。
よって、この選択肢は×です。
選択肢ウ:その通りです。
代替品のコストパフォーマンス比の向上が急速である状況は、技術革新とともに発生します。その性能の向上により他の需要も取り込むため、代替品の脅威は大きくなります。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢エ:誤りです。
高い収益率を背景に、当該業界に対して攻撃的な方策をとる可能性があるため、代替品の脅威は大きくなります。
よって、この選択肢は×です。
選択肢オ:誤りです。
顧客が目的とする機能が近ければ、物理的な類似性が低くても代替的な関係となるため、客観的な識別は難しくなります。
よって、この選択肢は×です。
以上から、正解は選択肢ウとなります。
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