今日は、企業経営理論 R7 第12問について解説します。
J. ダニングの折衷理論(OLI パラダイム)は、「所有優位性(O優位性)」、「立地優位性(L優位性)」、「内部化優位性(I優位性)」の 3 つの条件から、企業による海外直接投資や輸出、ライセンシングなどの海外進出について説明する理論である。この理論に基づく企業の海外進出に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 所有優位性と立地優位性と内部化優位性の全てがある場合、海外直接投資による海外進出が最も望ましい。
イ 所有優位性はあるが立地優位性と内部化優位性はない場合、輸出による海外進出が最も望ましい。
ウ 内部化優位性はあるが所有優位性と立地優位性はない場合、自社の製品や技術の海外企業へのライセンシング契約による海外進出が最も望ましい。
エ 立地優位性と内部化優位性はあるが所有優位性はない場合、輸出による海外進出が最も望ましい。
オ 立地優位性はあらゆる形態の海外進出において重要であり、この優位性がない場合は海外市場で他企業に勝つことは難しく、海外進出を行わないことが最も望
ましい。
解説
折衷理論(OLI理論)に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。
折衷理論では、企業が海外進出する条件として次の3つを挙げます。
- 所有優位性(Ownership):企業独自の強み:ブランド、技術など
- 立地優位性(Location):海外立地の魅力:市場規模、コストなど
- 内部化優位性(Internalization):自社内で行う方が望ましい:技術流出防止など
この3条件が揃うと海外進出が合理的になります。
それでは選択肢を見ていきましょう。
→ ✅ 正しいです。
3つすべてがそろっている場合、自社資源を活かし、現地で生産し、かつ内部化するメリットもあるため、海外進出を行う場合は、海外直接投資最適な選択となります。
よって、この選択肢は〇です。
→ ❌ 誤りです。
立地優位性がないため海外直接投資は選ばれにくく、さらに内部化優位性もないため自社で事業を内部化する必要性も弱くなります。
そのため、輸出よりも市場取引型であるライセンシング等がより合理的と考えられます。
よって、この選択肢は×です。
→ ❌ 誤りです。
内部化優位性があるため、ライセンシング契約で外部に任せるより自社で行う方が有利と考えられます。
よって、この選択肢は×です。
→ ❌ 誤りです。
そもそも所有優位性がなければ海外で競争できません。
OLI理論では、所有優位性は海外進出の前提条件とされます。
よって、この選択肢は×です。
→ ❌ 誤りです。
立地優位性がなくても、輸出という選択肢があります。
したがって、立地優位性は必須ではありません。
よって、この選択肢は×です。
なお、OLI理論については、R7年度の本試験では初見の方が殆どだったかと思います。
こういった問題は、満点を取らせないための難問と考えてよいでしょう。
知らなくても仕方ない問題なので、この機会に理解しておけば十分です。
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