【過去問解説(経営法務)】R3 第9問 意匠登録制度

今日は経営法務のR3第9問について解説します。

R3 経営法務 第9問

意匠登録制度に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア アイスクリームの形状は時間の経過により変化するため、意匠登録できる場合はない。
イ 意匠登録出願人は、意匠権の設定の登録の日から3年以内の期間を指定して、その期間その意匠を秘密にすることを請求することができる旨が意匠法に規定されている。
ウ 乗用自動車の形状は意匠登録できる場合はない。
エ 同時に使用される一組の飲食用ナイフ、フォーク、スプーンのセットの各々に同一の模様を施したとしても、これらを一意匠として出願し登録することはできない。

解説

意匠登録制度に関する問題です。

それでは早速、各選択肢を見ていきましょう。

選択肢ア:アイスクリームのように時間が経つと溶けて形がくずれるものであっても、一定時間は形が定まっています(定型性:固定した形状を有するもの)ので、意匠として登録が可能です。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:意匠登録の公開による模倣を防ぐための制度として「秘密意匠制度」があります。秘密意匠制度では、設定登録日から3年を限度として意匠を秘密にすることが認められます。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢ウ:乗用自動車は、反復して量産できる物品であり、新規性・創作性のあるデザインであれば意匠登録の要件を満たしますので意匠登録可能です。自動車自体の「全体意匠」だけでなく、特徴的なフロントグリルだけを登録する「部分意匠」なども活用されています。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:原則的に意匠登録出願は物品が異なれば別々に出願しなければなりませんが、一組の飲食用ナイフ、フォーク、スプーンのセットのように「同時に使用される2以上の物品で、組物全体として統一感があるもの」を一意匠として出願できる「組物意匠制度」があります。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢イとなります。

 

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