【過去問解説(経営)】R4 第2問 PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)

今日は、 企業経営理論 R4 第2問 について解説します。

 企業経営理論 R4 第2問 

ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が開発した「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント」(以下「PPM」という)と、その分析ツールである「プロダクト・ポートフォリオ・マトリックス(または「成長-シェア・マトリックス」)」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア PPM では、「金のなる木」で創出した資金を「花形」に投資して、次世代を担う事業を育成することが、最適な企業成長を図る上での中核的なシナリオとして想定されている。
イ PPM では、「負け犬」に位置づけられる事業は「収穫(harvest)」ないし「撤退(withdraw)」の対象とすることが、望ましいとされる。
ウ PPM は企業における事業のポートフォリオを検討する手段であることから、そこでは、ヒト、モノ、カネといった経営資源に関する事業間のシナジーは、考慮されない。
エ プロダクト・ポートフォリオ・マトリックスの縦軸は、当該企業の各事業(戦略事業単位(SBU))の成長率で構成される。
オ プロダクト・ポートフォリオ・マトリックスの横軸は、各事業(戦略事業単位(SBU))が属する業界の集中度を示すエントロピー指数で構成される。

解説

プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)に関する問題です。
PPMについては、まとめシートで以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。次世代を担う事業を育成するためには、金のなる木で稼いだお金を「問題児」につぎ込むことが有効とされています。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:その通りです。負け犬は相対的市場シェアも市場成長率も低い象限で、PLCの衰退期に当たります。負け犬に位置付けられる事業には極力お金をかけないようにし、資金が得られない事業であれば、円滑な撤退を目指す必要があります。ただし、負け犬に位置付けられる事業でも、継続した資金が安定的に得られる場合は、すぐさま撤退の判断を行う必要はなく、収穫戦略をとる場合もあります。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢ウ:誤りです。上のまとめシートの解説の図の通り、カネ(財務資源)の観点からのみで考えられた枠組みです。ヒト、モノの事業間シナジーが考慮されていないという点は正しいですが、財務資源は考慮されています。

選択肢エ:誤りです。マトリックスの縦軸は、市場の成長率を表します。
よって、この選択肢は×です。

選択肢オ:誤りです。マトリックスの横軸は、相対的市場シェアを表します。エントロピー指数については、ややマニアックな知識ですので学習段階は一旦パスして良さそうです。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢イとなります。

 

 

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