【過去問解説(財務・会計)】R7 第2問 計算書類、会計帳簿

今日は、財務・会計 R7 第2問について解説します。

財務・会計 R7 第2問

会社法における計算書類および会計帳簿に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 会計帳簿は、書面をもって作成しなければならない。
イ 株式会社が作成しなければならない計算書類とは、貸借対照表、損益計算書および包括利益計算書である。
ウ 株式会社は、会計帳簿の閉鎖の時から 3 年間、その会計帳簿を保存しなければならない。
エ 取締役会設置会社においては、定時株主総会の招集の通知に際して、取締役会で承認を受けた計算書類を株主に提供しなければならない。

解説

計算書類および会計帳簿に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

それでは選択肢を見ていきましょう。

選択肢ア:会計帳簿は、書面をもって作成しなければならない。
→ ❌ 誤りです。
会計帳簿は 電磁的記録(電子データ)での作成が認められています
よって、この選択肢は×です。
選択肢イ:株式会社が作成しなければならない計算書類とは、貸借対照表、損益計算書および包括利益計算書である。
→ ❌ 誤りです。
会社法で義務付けられる計算書類は次の4つです。
・貸借対照表
・損益計算書
・株主資本等変動計算書
・個別注記表
包括利益計算書は会社法上の必須書類ではありません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:株式会社は、会計帳簿の閉鎖の時から3年間、その会計帳簿を保存しなければならない。
→ ❌ 誤りです。
会社法により、会計帳簿の保存期間は 10年間 とされています。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:取締役会設置会社においては、定時株主総会の招集の通知に際して、取締役会で承認を受けた計算書類を株主に提供しなければならない。
→ ✅ 正しいです。
会社法では、取締役会設置会社は、取締役会が承認した計算書類を株主へ提供する義務があります。
よって、この選択肢は〇です。
✅ 以上から、正解は選択肢エとなります。

選択肢ウとエは経営法務の内容とも被るので、まだ勉強していない方は少し分かりづらいかもしれませんが、消去法で何とか選択肢を絞っていきたい問題でした。

 

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