【過去問解説(企業経営理論)】R6 第2問 企業活動と経営戦略

今日は、企業経営理論のR6 第2問について解説します。

R6 企業経営理論 第2問

 伊丹敬之の提唱する「見えざる資産」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 見えざる資産とは、「ヒト・モノ・カネ・情報」以外で企業の有する資産を総称した概念である。
イ 見えざる資産とは、具体的には技術やノウハウ、組織風土を指し、目に見える価値であるブランドは含まれない。
ウ 見えざる資産は、いったん出来上がるとさまざまな形で多重に利用されることはない。
エ 見えざる資産は、企業と外部との間の情報の流れだけではなく、企業内部の情報の流れからも生じる。
オ 見えざる資産は、競争上の差別化の源泉にはなりにくい性質を有する。

解説

企業活動と経営戦略から、経営資源に関する問題です。
伊丹敬之氏が提唱する「見えざる資産」は、企業活動における無形の経営資源を指し、その重要性は時代とともに高まっています。企業内部に蓄積されたノウハウ、技術、顧客情報、企業外部に蓄積された信用、イメージ、ブランドなどが例として挙げられます。 有形資産に比べて把握しづらい面がありますが、うまく蓄積・活用すれば 競争上の差別化の源泉となります。
それでは、選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。
企業の有する情報的経営資源も見えざる資産の一つです。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:誤りです。
目に見える価値であるブランドも、見えざる資産に含まれます。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:誤りです。
見えざる資産には、複数の製品や分野で多重利用できる特徴があります。例えば、ブランドのイメージを確立すると、別の製品ジャンルやサービス領域にもブランド力を転用できます。

よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:その通りです。
伊丹敬之氏は、見えざる資産は、情報の流れに存在すると指摘しています。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢オ:誤りです。
見えざる資産は、模倣困難で長期的に競争優位を維持しやすいので、競争上の差別化の源泉になりやすいです。
よって、この選択肢は×です

以上から、正解は選択肢エとなります。

 

 

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