今日は、企業経営理論 R6 第30問について解説します。
S社は、家庭用の充電式スティック型掃除機の新製品(「W」とする)を近々発売する予定である。そこでS社では、さまざまな顧客セグメントに対してカスタマー・ジャーニーを作成しようとしている。下図は、そのうち 1 つの顧客セグメント(図中の「顧客タイプX」)についてのカスタマー・ジャーニーを示している。
図中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
〔解答群〕
ア
A:W を知らない
B:スティック型掃除機をリピート購買する
C:スティック型掃除機の購入経験が一度ある
D:スティック型掃除機に関心がある
イ
A:W をまだ知らない
B:W を少し知っている
C:スティック型掃除機の具体的購入計画がある
D:スティック型掃除機に関心がある
ウ
A:スティック型掃除機を検討している
B:W を推奨する
C:W に関心がある
D:W を認知する
エ
A:掃除機の買い替えを検討している
B:W を推奨する
C:スティック型掃除機を検討している
D:掃除機の想起集合にS社が入っている
オ
A:掃除機の買い替えを検討している
B:スティック型掃除機に関心がある
C:スティック型掃除機を具体的に検討する
D:W を購入する
解説
カスタマー・ジャーニー に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。
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カスタマージャーニー:顧客が商品やサービスを認知し、購入に至るまでの一連のプロセスを指します。
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カスタマージャーニーマップ:カスタマージャーニーを視覚的に表現した図で、顧客の行動や感情、タッチポイントなどを時系列で整理します。
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タッチポイント:企業やブランドと顧客が接触するあらゆる場面を指し、広告、店舗、SNS、口コミなどが含まれます。
それでは選択肢をみていきましょう。
選択肢ア:
→ 誤り
A:「Wを知らない」
B:「スティック型掃除機をリピート購買する」
C:「スティック型掃除機の購入経験が一度ある」
D:「スティック型掃除機に関心がある」
→ 購入経験(C)があってからリピート購買(B)となるべきで、順序が逆。
選択肢イ:
→ 誤り
A:「Wをまだ知らない」
B:「Wを少し知っている」
C:「スティック型掃除機の具体的購入計画がある」
D:「スティック型掃除機に関心がある」
→ 通常は関心(D)を持ってから、認知(B)する流れではないため不自然。
選択肢ウ:
→ 誤り
A:「スティック型掃除機を検討している」
B:「Wを推奨する」
C:「Wに関心がある」
D:「Wを認知する」
→ 認知(D)が先で検討(A)が後。順序が逆転していて不適切。
選択肢エ:
→ 誤り
A:「掃除機の買い替えを検討している」
B:「Wを推奨する」
C:「スティック型掃除機を検討している」
D:「掃除機の想起集合にS社が入っている」
→ 想起集合に入る(D)=認知段階はもっと早い段階に来るべきであり、適切ではない。
選択肢オ:
→ ✅ 正しい
A:「掃除機の買い替えを検討している」【認知段階】
B:「スティック型掃除機に関心がある」【関心段階】
C:「スティック型掃除機を具体的に検討する」【検討段階】
D:「Wを購入する」【購買段階】
→ 認知→関心→検討→購買の自然な流れに沿っており、最も適切。
✅ まとめ
選択肢ア(誤):購入経験とリピート購買の順序が逆。
選択肢イ(誤):関心と認知の流れが不自然。
選択肢ウ(誤):認知と検討の順番が逆。
選択肢エ(誤):想起集合の位置が不適切。
選択肢オ(正):認知→関心→検討→購買の流れが自然で適切。
以上から正解は選択肢オです。
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