【過去問解説(企業経営理論)】R7 第21問 資源依存パースペクティブ #中小企業診断士試験

今日は、企業経営理論 R7 第21問について解説します。

企業経営理論 R7 第21問

組み立てメーカーA社は、製品Xのみを開発・製造・販売している。A社は、製品Xの製造に不可欠な部品Yを自社では製造できず、部品サプライヤーB社からしか調達できない。一方、B社は部品YをA社以外の複数のメーカーにも供給している。
このとき、資源依存パースペクティブの考え方に従った記述として、最も適切なものはどれか。

ア A社が製品Xの品質を向上させれば、B社からの供給リスクを低減できる。
イ A社はB社に対する資源依存度が高いため、A社のB社に対する相対的なパワーは強い。
ウ A社は部品Yの在庫を増やすことで、B社への依存を解消できる。
エ A社は部品Yを使用しない新製品を開発することで、B社への依存度を低減できる。
オ B社が部品Yの供給先を増やすと、A社のB社への依存度は低減する。

解説

資源依存パースペクティブ(資源依存モデル)に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

それでは選択肢を見ていきましょう。

選択肢ア:A社が製品Xの品質を向上させれば、B社からの供給リスクを低減できる。
→ ❌ 誤りです。
資源依存パースペクティブにおける依存度は、資源の重要性・コントロール可能性・供給源の集中度などで決まります。自社製品の品質を上げても、部品供給の依存関係には影響しません。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イ:A社はB社に対する資源依存度が高いため、A社のB社に対する相対的パワーは強い。
→ ❌ 誤りです。
依存度が高いほど、その相手に対する相対的パワーは弱くなります。A社はB社に依存しているため、パワーは強くありません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:A社は部品Yの在庫を増やすことで、B社への依存を解消できる。
→ ❌ 誤りです。
在庫を増やしても供給元がB社1社である状況は変わらず、依存を「解消」することはできません。 依存度の根本要因は供給源の集中度です。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:A社は部品Yを使用しない新製品を開発することで、B社への依存度を低減できる。
→ ✅ 正しいです。
資源依存パースペクティブでは、代替資源を確保する・依存対象を減らすことは依存度低減策として正しい対応です。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢オ:B社が部品Yの供給先を増やすと、A社のB社への依存度は低減する。
→ ❌ 誤りです。
供給先を増やすと影響を受けるのはB社側の依存度であり、A社の依存度は変化しません。 A社は引き続き部品YをB社1社からしか調達できないため依存度は高いままです。
よって、この選択肢は×です。
✅ 以上から、正解は選択肢エとなります。

 

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