【過去問解説(経済学)】R5 第12問 需要曲線と供給曲線

今日は、経済学 R5 第12問について解説します。

 経済学 R5 第12問

下図において、ある農産物に対する需要曲線 D の下で、垂直な供給曲線 S0 が収穫量の増加(Q0 → Q1)に伴って S1 にシフトした結果、市場価格は P0 から P1 に下落した。このときの状況に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


a この農産物の生産者は、価格の変化に対して供給量を調整することができない。
b この農産物の供給量が増加したことで、消費者余剰は減少する。
c 供給の価格弾力性は無限大である。
d 需要の価格弾力性(絶対値)が 1 より小さいと、供給量の増加は生産者の収入を減少させる。

〔解答群〕
ア a:正  b:正  c:正  d:誤
イ a:正  b:誤  c:正  d:誤
ウ a:正  b:誤  c:誤  d:正
エ a:誤  b:正  c:誤  d:正
オ a:誤  b:誤  c:誤  d:正

解説

需要曲線と供給曲線に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

:その通りです。本問の場合、供給曲線Sが垂直であるため、供給の価格弾力性がゼロ、つまり価格の変化に応じて供給量をちょうせいすることができません。
よって、この選択肢は×です。

:誤りです。農産物の供給量の増加は、供給曲線がS0→S1になることを指します。その場合の消費者余剰は以下のように変化(増加)します。


よって、この選択肢は×です。

:誤りです。選択肢aでも説明の通り、本問の場合、供給曲線Sが垂直であるため、供給の価格弾力性はゼロです。
よって、この選択肢は×です。

:誤りです。生産者の収入はP(価格)×Q(供給量)で表すことが出来ます。仮に、需要の価格弾力性が0.5とすると、供給量が増加しても、需要の価格弾力性(絶対値)が 1 より大きい場合と比較し、生産者の収入は減少します。

需要の価格弾力性が0.5、供給量が1→2に増加した場合、収入=0.5→1へ変化
需要の価格弾力性が1.0、供給量が1→2に増加した場合、収入=1→2へ変化
よって、この選択肢は〇です。

以上から、a:正  b:誤  c:誤  d:正ですので
正解は選択肢ウとなります。

 

 

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