【過去問解説(財務・会計)】R7 第20問(設問1) ポートフォリオ理論

今日は、R7 財務・会計 第20問(設問1)について解説します。

 R7 財務・会計 第20問(設問1)

以下の図は、縦軸に投資の期待収益率、横軸に当該投資収益率のリスクをとった平面上に、ポートフォリオ理論の下での、危険資産と安全資産の投資機会集合を示したものである。これに関して、下記の設問に答えよ。なお、点Cは、点Eと点Gを結ぶ直線と、点Aと点Dを結ぶ曲線の接点である。

(設問1)
 安全資産が存在しない場合の記述として、最も適切なものはどれか。

ア 資金の借り入れができるならば、効率的フロンティアは点B、点Cと点Gを結ぶ線となる。
イ 投資家のリスク回避度が高いほど、最適なポートフォリオは点Eと点Gを結ぶ直線上の点E寄りに位置する。
ウ 投資家のリスク回避度にかかわらず、最適なポートフォリオは点Cになる。
エ リスク回避的な投資家は、自身のリスク回避度に基づいて、点Bと点Dを結ぶ曲線上から最適なポートフォリオを決定する。

解説

ポートフォリオ理論に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

本問の図は、まとめシートの右側の図と同じで、安全資産を含む効率的ポートフォリオを示しています。
しかし、(設問1)では安全資産が存在しない場合を問われていますので、左側の図のような、リスクフリーレートF(問題ではE)から引いた直線がない状態について問われています。

選択肢ア:資金の借り入れができるならば、効率的フロンティアは点B、点Cと点Gを結ぶ線となる。
→ ❌ 誤りです。
安全資産がある場合の直線上にある点Gが出てきますので、これは安全資産がある場合の記述です。
よって、この選択肢は×です。」
「選択肢イ:投資家のリスク回避度が高いほど、最適なポートフォリオは点Eと点Gを結ぶ直線上の点E寄りに位置する。
→ ❌ 誤りです。
安全資産がある場合の点Eと点Gを結ぶ直線が出てきますので、これは安全資産がある場合の記述です。
よって、この選択肢は×です。」
「選択肢ウ:投資家のリスク回避度にかかわらず、最適なポートフォリオは点Cになる。
→ ❌ 誤りです。
点Cは、安全資産がある場合の直線と、曲線ADの接点なので、これは安全資産がある場合の記述です。
よって、この選択肢は×です。」
「選択肢エ:リスク回避的な投資家は、自身のリスク回避度に基づいて、点Bと点Dを結ぶ曲線上から最適なポートフォリオを決定する。
→ ✅ 正しいです。
点Aと点Bを結ぶ曲線上のポートフォリオは、同じリスクでより期待収益率が高いポートフォリオを選べるので(点Bから点Cの部分)、点Aと点Bを結ぶ曲線上のポートフォリオを選ぶことはありません。
したがって、点Bと点Dを結ぶ曲線上から最適なポートフォリオを選ぶことになります。
よって、この選択肢は〇です。」

✅ 以上から、正解は選択肢エとなります。

 

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