今日は、R7 企業経営理論 第37問について解説します。
ブランディングに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア COO(Country of Origin)イメージは、製品に対する消費者の選好に影響を及ぼし、時間を経ても変化することはない。
イ コ・ブランディングは、コミュニケーション・コストを削減できるが、ブランド・エクイティが希釈化するリスクがあるため、新製品には適用できない。
ウ 第三者ソース(専門誌、専門機関、知名度が高い評論家、ステータスがあるユーザーなど)による高評価は、ブランドに対する高い信頼性を付与し、消費者の態度を向上させるが、ソーシャルネットワーク上での影響力は極めて小さい。
エ 著名人による推奨は、当該著名人のイメージと結びつく知覚は形成されるが、ブランドが思い出されないリスクがあり、ファン以外の注意はひきつけられない。
オ ライセンス供与は、在庫費用や製造費用をかけずにブランド認知を増やすことができるが、過剰露出になった場合、消費者の飽きが生じるリスクがある。
→ ❌ 誤りです。
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COOイメージとは「製品がどこの国で生産されたか」に基づく印象のことです。消費者の選好に影響を与えますが、これは固定的なものではありません。
たとえば戦後直後の「日本製=安物」というイメージは、現在では「日本製=高品質」に変化しました。このようにCOOイメージは時間とともに変化いたします。
よって、この選択肢は×です。
→ ❌ 誤りです。
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コ・ブランディングとは、複数のブランドを組み合わせて市場に訴求する手法です。ブランド・エクイティ(ブランド価値)の希釈化リスクは確かにありますが、新製品に適用されることも多くあります。
たとえば「ナイキ × Apple(Nike+ iPod スポーツキット)」や「スターバックス × サントリー(缶コーヒー「スターバックス ディスカバリーズ」など)」などが好例です。したがって「新製品には適用できない」とする記述は誤りです。
よって、この選択肢は×です。
→ ❌ 誤りです。
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第三者ソース(専門誌、専門機関、著名評論家など)からの評価はブランドの信頼性を高め、消費者態度を改善いたします。しかし、加えて、現代ではSNSを通じてその影響力が大きく拡散されることも珍しくありません。「影響力が極めて小さい」と断定はできません。
よって、この選択肢は×です。
→ ❌ 誤りです。
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著名人による推奨は、その人物のイメージがブランドに転移する効果を持ちます。ブランド想起の促進や幅広い層への関心喚起にもつながります。
懸念点としては「スキャンダルリスク」や「ブランドとの不一致」ですが、「ブランドが思い出されない」「ファン以外には届かない」と断定はできません。
よって、この選択肢は×です。
→ ✅ 正しいです。
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ライセンス供与は、自社が製造・流通を担わずに他社へブランド使用権を与える仕組みです。これにより在庫や製造コストをかけずにブランド認知を拡大することが可能です。
ただし、過剰なライセンス展開は消費者に「飽き」や「ブランドの安売り感」を与え、ブランド価値を損なうリスクがあります。したがって、この説明は適切です。
よって、この選択肢は〇です。
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