【過去問解説(企業経営理論)】R7 第39問 インターナルマーケティング

今日は、企業経営理論 R7 第39問について解説します。

企業経営理論 R7 第39問

顧客と従業員に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 顧客満足を起点とするサービス・プロフィット・チェーンは、高い顧客満足の実現が従業員のモチベーションとサービス品質を高め、結果として従業員満足と企業収益に影響するという流れである。
イ 従業員に対するエンパワーメントが高いほど、顧客ニーズへの対応が早く、また、業務改善へのアイデアが出やすくなるが、サービスの失敗が起こったときのリカバリーは遅くなる。
ウ 従業員満足が顧客満足に影響することは大いにあるが、顧客満足が従業員満足につながることはほとんどない。
エ 従業員を内部顧客ととらえ、自社の理念を従業員と共有し、高い意識とモチベーションを醸成すべく実施されるインターナル・マーケティングの目的には、外部顧客の満足を高めることが含まれる。

解説

インターナルマーケティングに関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:顧客満足を起点とするサービス・プロフィット・チェーンは、高い顧客満足の実現が従業員のモチベーションとサービス品質を高め、結果として従業員満足と企業収益に影響するという流れである。
→ ❌ 誤りです。
サービスプロフィット・チェーンとは、従業員満足度が向上すると、従業員の当事者意識が高まり、サービスの品質が向上することで、顧客満足度や顧客ロイヤルティが高まる、という循環のことを言います。
選択肢の記述は「顧客満足を起点」としているため誤りです。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イ:従業員に対するエンパワーメントが高いほど、顧客ニーズへの対応が早く、また、業務改善へのアイデアが出やすくなるが、サービスの失敗が起こったときのリカバリーは遅くなる。
→ ❌ 誤りです。
エンパワーメントが高いほど、権限移譲されているため、むしろサービス失敗へのリカバリー(サービス・リカバリー)は早くなる傾向にあります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:従業員満足が顧客満足に影響することは大いにあるが、顧客満足が従業員満足につながることはほとんどない。
→ ❌ 誤りです。
顧客満足は従業員にポジティブなフィードバックを与え、従業員満足を高める要因にもなります。
「ほとんどない」という断定は誤りです。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:従業員を内部顧客ととらえ、自社の理念を従業員と共有し、高い意識とモチベーションを醸成すべく実施されるインターナル・マーケティングの目的には、外部顧客の満足を高めることが含まれる。
→ ✅ 正しいです。
インターナルマーケティングとは、サービス供給企業が従業員に向けて行う社内マーケティングのことをいいます。具体的には、接客能力向上研修の実施などの能力開発と、権限委譲や社内表彰の実施などのモチベーション向上策により、従業員満足度を向上させることができます。
よって、この選択肢は〇です。
✅ 以上から、正解は選択肢エとなります。

 

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