【過去問解説(企業経営理論)】H27 第27問 プロモーション戦略

今日は企業経営理論H27第27問からプロモーション戦略の問題について解説します。

 

H27 第27問

人的販売に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 人的販売では、個人への信頼(人格信頼)が主要な役割を果たすため、企業信頼の効果は限定的である。
イ 人的販売は、営業担当者や売場担当者によって遂行され、広告と同様、説得的な情報を一方向で伝達する役割を果たしている。
ウ 人的販売は、結果統制型の管理システムを通じた費用の低減が顕著な販売促進の手段であり、企業規模の大小を問わず、他のプロモーションよりも予算規模は小さい。
エ 人的販売は、商談や営業のプロセスで顧客の新たな欲求やユーザーイノベーションを察知したり、競争動向の情報を収集したりする機能をもつ。

解説

それでは早速各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アについて、人的販売は個人への信頼が主要な役割を果たすという記述は合っています。しかし、例えば、どんなに営業マンが良い人でも、手抜き工事をするという噂が立っているハウスメーカーでは家を建てたいと思えないというように、だからと言って企業信頼の効果が限定的だとは言えません。
よってこの選択肢は×です。

選択肢イは、「一方向で伝達」という記述が×です。

選択肢ウは、人的販売は販売員が直接顧客に販売する販売方法ですので、1人の販売員が対応できる顧客には限界があります。そのため、例えば比較的単価が低く、顧客の数が多いような商品のプロモーションの場合、広告のような人的販売以外の方法の方が安くつく場合もあり、「企業規模の大小を問わず、他のプロモーションよりも予算規模は小さい」と言い切ることはできません。よってこの選択肢は×です。

選択肢エはその通りで、特に問題はないため〇です。

以上から正解は選択肢エとなります。

 

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