【過去問解説(企業経営理論)】H29 第36問 製品の分類と品揃え

今日は企業経営理論H29第36問について解説します。

 

H29 企業経営理論 第36問
製品やサービスに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 快適なドライブを楽しむことができた、子供の最高の表情を撮影できたといった消費体験を通じて、顧客は各製品に対する価値を見出す。このことを踏まえると、製品やサービス自体には価値の一部しか埋め込まれていないと考えられる。
イ 消費者は、製品が提供する便益やそれらがもたらす満足に消費の価値を見出す。ただし消費者が実際に手にするのは物的な製品自体である。そのため、企業は製品の提供価値よりデザイン、品質、特徴の検討を重視すべきである。
ウ ホテル業および鉄道業は、部屋あるいは列車(座席)といった有体財を顧客に提供しているため、これらはサービス業と言い難い。
エ マーケティング視点での製品開発におけるコスト設計では、製造コストと販売コストの低減がすべてにおいて優先課題となる。

解説

早速各選択肢を見ていきましょう。

選択肢アはその通りで、特に誤りの点はなさそうです。

ただし、絶対的に〇かと言われると、そう言い切れるだけの根拠もないので、念のため残りの選択肢も確認していきます。

選択肢イは、最初の「消費者は、製品が提供する便益やそれらがもたらす満足に消費の価値を見出す。」という部分は特に問題がなさそうです。そのため、企業は物的な製品自体に加え、製品の提供価値も重視する必要があり、「企業は製品の提供価値よりデザイン、品質、特徴の検討を重視すべき」ではありません。よって、この選択肢は×です。

選択肢ウのホテル業や鉄道業は、部屋あるいは列車(座席)といった有体財を提供していますが、その部屋あるいは列車(座席)で過ごす快適な時間も提供しているサービス業といえます。よって、この選択肢は×と考えられます。

選択肢エは、「製造コストと販売コストの低減がすべてにおいて優先課題となる」とありますが、そんなことはなく、品質や顧客への提供価値など様々な観点から検討する必要があります。よって、この選択肢は×と考えられます。

 

以上から、選択肢イ~エは明らかに×であったため、正解は選択肢アと判断できます。

 

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