【過去問解説(企業経営理論)】R1 第17問 組織論(リーダーシップ)

今日は企業経営理論R1第17問の組織論(リーダーシップ)に関する問題について解説します。

企業経営理論R1第17問

状況に即したリーダーシップに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア F.フィードラーの研究によると、組織が未成熟で管理体制が厳しい場合と、組織が成熟しており管理体制が緩やかな場合においては、人間関係志向型のリーダーシップ行動が集団の業績を高める。

イ SL(Situational Leadership)理論によると、フォロワーの成熟度が高く、自律的な行動が可能な状態では、リーダーの参加型リーダーシップにより、フォロワーの行動が自然と集団目標に沿うようになる。

ウ パス・ゴール理論によると、「困難な目標を設定し、部下に全力を尽くすよう求める」という達成志向型のリーダーシップは、タスクが構造化されていないときに、努力すれば高業績につながるというフォロワーの期待を高める。

エ リーダー・メンバー交換理論によると、リーダーとフォロワーの関係は、①他人的関係、②知人的関係、③成熟した関係、という順序で深まっていく。関係の深まりに応じて、敬意や信頼に根ざしたものになり、取引的・公式的な相互作用が失われていく。

 

解説

選択肢アはF・フィードラーのリーダシップ論に関する説明です。この理論は、集団が業績を実現するためには、リーダーが部下に接するスタイルと、リーダーの影響力や支配力に着目するというものです。つまり、リーダーと部下の置かれている状況に基づくものですが、組織の状況までは問われていません。
よって、この選択肢は誤りです。

選択肢イはSL理論の説明です。SL理論とは、部下の発達度によってリーダーの取るべき行動を変えるという理論です。リーダーの指示的行動と援助的行動により、リーダーシップを4つの類型に分類します。参加型リーダーシップは「指示的行動が低い×援助的行動が高い」場合に取られるものです。
選択肢のように、フォロワーの習熟度が高く、自律が高い場合は「指示的行動が低い×援助的行動が低い」委任型リーダーシップが適切と言えます。
よって、この選択肢は誤りです。

選択肢ウは、パス・ゴール理論の説明です。パス・ゴール理論とは、リーダーは集団の環境的条件や部下の要因によって適切なパス(必要な道)を示し、ゴール(業務目標)の達成を助けるという考え方です。選択肢の状況では「困難な目標を設定」「タスクが構造化されていない時」という点から、リーダーがパスを設定し働きかけを行うという、SL理論の論点が読み取れます。

よって、正解は選択肢ウとなります。
念のため、選択肢エも確認しましょう。

選択肢エは、リーダー・メンバー交換理論の説明です。リーダー・メンバー交換理論とは、リーダーとメンバーの関係性に着目し、相互が責務を果たしている度合いに応じて心理的な契約が高まるというものです。この理論は、相互の責務(成果)に基づき心理的な契約関係が高まるというものであり、人間関係の深化が影響するという考えではありません。
よって、この選択肢は誤りです。

以上より、選択肢ウが正解となります。

 

 

 

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