【過去問解説(企業経営理論)】R1 第32問 (1) 製品開発プロセス

今日は、企業経営理論のR1 第32問(1)について解説します。

企業経営理論 R1 第32問(1)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

製品開発を効果的に行うために、多くの場合、企業担当者は製品開発プロセスを段階的に管理・実行している。それぞれの段階において、調査や実験を行い、それぞれの分析結果に基づき意思決定を繰り返すことで、新製品の成功確率を高めるよう努めている。

(設問 1 )
文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 「アイデア・スクリーニング」において、新製品アイデアが多い場合でも取捨選択は十分に時間をかけて慎重に行うべきである。
イ 「市場テスト」では、実験用仮設店舗を用いて消費者の反応を確認するよりも、実際の市場環境で十分な時間や予算を投入して製品やマーケティング施策をテストするべきである。
ウ 開発中の製品および当該製品と競合する既存製品を対象に、消費者の「知覚マップ」を作成した場合、開発中の製品が空白領域に位置づけられたとしても、その製品に消費者ニーズや市場性があるとは限らない。
エ 新製品アイデアのスクリーニングの次に、アイデアを具現化させるための試作品開発段階である「プロトタイピング」に移る。製品アイデアを具体的な製品属性に落とし込む作業であるため、通常、技術担当者に全権が委ねられる。
オ 新製品開発に際して、市場規模を推定することは、製品開発の実現に投じる費用を誤って算定することにつながるため、不要である。

解説

製品開発プロセスに関する問題です。
それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。新製品のアイデアが多い場合には、取捨選択は必ずしも十分時間をかけて行う方が良いというわけではなく、ある程度のスピード感も必要といえます。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:市場テストにおいて、実店舗で消費者の反応を確認する方法は有効といえます。また、選択肢アと同様ですが必ずしも時間や費用を多大に費やせばいいというものでもありません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:その通りです。知覚マップは、ポジショニングマップともいい、自社の製品がどのポジションを目指すのかということを示すために、異なる2 つの軸で立ち位置を表したマップのことです。知覚マップで空⽩の領域があったとしても、その部分に必ずしも消費者ニーズや市場性があるとは限りません。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢エ:「技術担当者に全権が委ねられる」という点が誤りです。プロトタイピングの段階では、技術者以外の他部門の関係者も巻き込んで進めていくことが求められます。
よって、この選択肢は×です。

選択肢オ:誤りです。断定的な表現なので、誤りと気づきやすいかと思いますが、新製品開発に際して市場規模を推定することは必要な作業です。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢ウとなります。

設問2の解説は明日公開予定です!

 

 

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