【過去問解説(企業経営理論)】H29 第34問(2) プロモーション戦略(コミュニケーションツール)

今日は、企業経営理論 H29 第34問(2) について解説します。

 企業経営理論 H29 第34問(2)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

今日の消費者は、マーケティング情報に対して知覚的過重負担に陥っている。コストに見合ったコミュニケーション効果を消費者から引き出すために、企業の担当者は、次の点に注意を払っている。
消費者が受け入れる情報や注意を向ける刺激がどのようなものであるかを理解すること、プロモーションの構成要素を適切にミッ
クスさせること、さらには新たなコミュニケーションツールの活用や、統合型マーケティングコミュニケーションを実現することである。

(設問2)
文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 消費者生成型の映像コンテンツを広告コミュニケーションに活用すれば、一般的に、金銭的・時間的負担はかからない。
イ 消費者は製品のデザインやパッケージなどから多くの情報を得て、ブランドイメージを形成する。統合型マーケティングコミュニケーションは、消費者とブランドとのこうした多様な接点の統合的な管理を目指す。
ウ テレビ広告で「詳細は翌日の新聞折り込みをご覧ください」とメッセージを送る手法が増えているが、それぞれのコミュニケーションの影響力は割り引かれる。
エ 統合型マーケティングコミュニケーションにおいては、発信されるメッセージは、企業視点で綿密に練り上げられ、統合される。

解説

プロモーション戦略から、コミュニケーションツールに関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。消費者生成メディアとは、CGM(Consumer Generated Media)とも呼ばれ、CGM(Consumer Generated Media)は、直訳すると消費者によって⽣み出されたメディアという意味で、SNS や⼝コミサイト、動画共有サービス、ブログ、キュレーションサイト(まとめサイト)のような⼀般ユーザーが参加してコンテンツができていくメディアです。消費者主体ではありますが、例えば質の悪い口コミを管理するためのコストや、ルールの整備などに一定の労力などが必要であるため、金銭的・時間的負担がかからないというわけではありません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:その通りです。統合型マーケティングコミュニケーションは、IMC(Integrated Marketing Communication)とは、広告、SNS、チラシ、DMなど顧客とのあらゆる接点となるマーケティング戦略を統一して一貫性を持たせるという考え方です。選択肢の説明にある通り、消費者は製品のデザインやパッケージなどから多くの情報を得て、ブランドイメージを形成するため、このような統合型マーケティングコミュニケーションの考え方は有効であるといえます。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢ウ:誤りです。選択肢の説明は「ティザー広告」と呼ばれ、情報を⼩出しにして消費者の注意を引く広告の手法の1つとして有効だといえます。「続きはネットで」といったTV CM など、別のメディアに誘導するタイプのものもあります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:誤りです。統合型マーケティングコミュニケーションで発信されるメッセージは、企業視点ではなく、顧客支店で綿密に練り上げられる必要があります。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢イとなります。

ちなみに、今回の選択肢アのような断定的な表現は企業経営理論では正解の選択肢から外れることが多いです。
その理由は、見極めについては以下の動画でもご紹介しておりますので、是非参考にしてみてください!

企業経営理論の得点アップ!選択肢のパターン 問題文の正誤を判断するノウハウ_第145回

 

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