【過去問解説(企業経営)】R1 第13問 組織構造

今日は、企業経営 R1 第13問について解説します。

 企業経営 R1 第13問

情報処理モデルに従って組織構造をデザインする際には、情報処理の必要性が不確実性(uncertainty)の除去に関わるものなのか、多義性(equivocality)の除去に関わるものなのかによって、必要となるコミュニケーションメディアのリッチネスや調整メカニズムが異なる。
情報処理の必要性とコミュニケーションメディアのリッチネス、調整メカニズムに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 新たなアイデアを生み出すために部門間調整を行う際、多義性の除去が必要になるときには、コミュニケーションの冗長性を排除し、効率的な調整メカニズムを確保する必要がある。
イ 環境の新しい意味や価値の変化を知るには、多義性よりも不確実性の除去が重要なので、アンケート調査のような手法が有効である。
ウ 環境の質的な変化は、組織部門間での多義性の除去の必要性を増加させるので、部門間でのフェイス・ツー・フェイスコミュニケーションなどのリッチなコミュニケーションメディアを利用した調整メカニズムが必要になる。
エ コミュニケーションメディアをリッチなものにするためには、迅速なフィードバック、明確に定義された言語による報告書、複数のチャネルの確保が必要である。
オ 不確実性は情報量の不足を意味するので、リッチなコミュニケーションメディアを活用する必要性があり、より多くの情報を収集・処理するために職能別専門化を追求した組織構造を設計することが望ましい。

解説

組織構造に関する問題です。
まとめシートで以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。新たなアイデアを生み出すために多義性の除去が必要になる場合、コミュニケーションの冗長性を排除せず、それぞれの解釈を確認しながら調整していくことが必要になります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:誤りです。環境の新しい意味や価値の変化を知るためには幅広い情報が必要になるため、アンケート調査のような項目が限られた情報での収集ではなくより、多様な回答を得られる方法が有効になります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:その通りです。組織部門間での多義性の除去(解釈の不一致をなるべく減らす)ためには、コミュニケーションを密にする必要があります。リッチなコミュニケーションとは、選択肢にあるようなフェイス・ツーフェイスなどより生の声が得られるコミュニケーションということで、このような手段が有効になります。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢エ:誤りです。明確に定義された言語による報告書、複数のチャネルの確保は、リッチなコミュニケーションに必ずしも必要ではありません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢オ:誤りです。情報の不確実性が高い場合、情報の収集が優先されるため、リッチなコミュニケーションメディアを活用することが正しいとは言い切れません。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢ウとなります。

 

 

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