【過去問解説(情報)】R2 第3問 オブジェクト指向

今日は情報のR2第3問について解説します。

R2 情報 第3問

オブジェクト指向の考え方は、情報システムの開発において最も重要なものの一つである。
オブジェクト指向のモデル化とプログラミングの基本に関する以下の文章の空欄A~Dに入る語句として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

オブジェクト指向では、実世界をオブジェクトの観点からモデル化し、その結果をプログラミングによって実現する。モデル化の際は、おのおののオブジェクトを[ A ]と状態で定義し、プログラミングの際は、[ A ]を手続きとして、状態はデータとして記述する。このとき、手続きを[ B ]と呼ぶ。[ B ]は、他のオブジェクトから送られてくる[ C ]によって起動する。つまり、[ C ]とは、そのオブジェクトへの仕事の依頼といえる。
また、プログラミングの際は、類似のオブジェクトをまとめて扱うことでプログラミングの効率を高めることができるので、プログラミングの対象は類似のオブジェクトの集まりである[ D ]となる。

〔解答群〕
ア A:機能      B:メソッド   C:メッセージ  D:カプセル化
イ A:機能      B:メソッド   C:メッセージ  D:クラス
ウ A:サブルーチン  B:メッセージ  C:メソッド   D:クラス
エ A:プロセス    B:メッセージ  C:メソッド   D:カプセル化

解説

オブジェクト指向に関する問題です。オブジェクト指向とは、「処理の流れ」や「データの流れ」に着目して設計を行う従来の「手続き型」のプログラムではなく、オブジェクトという概念で処理対象を捉え、これをモジュール化していくことで全体を構成する設計方法です。
例えば、車のアクセルペダルを踏むとスピードが上がりますが、このアクセルペダルという状態(データ)とスピードを上げるという機能(メソッド)を一つにまとめたものをオブジェクトとしてモジュール化するイメージです。
それでは早速、それぞれの空欄を見ていきましょう。

空欄A:「オブジェクトを[ A ]と状態で定義」とありますので、[ A ]には「機能」が入ります。選択肢ウにある「サブルーチン」とは、コンピュータプログラムにおいて特定の機能や処理を一つにまとめたものであり、メインプログラム(メインルーチン)から呼び出して実行します。

空欄B:オブジェクト指向のプログラミングの際は、機能を手続きとして、状態はデータとして記述します。このときの手続きは「メソッド」と呼ばれますので、[ B ]には「メソッド」が入ります。

空欄C:「メソッドは、他のオブジェクトから送られてくる[ C ]によって起動する」とありますが、メソッドを起動するのは「メッセージ」です。メッセージは、他のオブジェクトの機能に送られて、送られてきたメッセージに対応するオブジェクト内の機能が実行されます。

空欄D:「類似のオブジェクトの集まり」は「クラス」と呼ばれます。クラスは、オブジェクトを抽象化してまとめたもので、「ペダルクラス」であれば「アクセルペダル」「ブレーキペダル」「クラッチペダル」が含まれる、というイメージです。

以上から、正解は選択肢イとなります。

 

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2件のフィードバック

  1. いつも拝見しております。

    解説する過去問はある程度重要なものから選んでいるのでしょうか?それともランダムに近いのでしょうか?

    1. いつもご覧いただきありがとうございます。
      掲載順は、ある程度重要なものから選ぶようにしていますが、幅広い論点を一通りカバーするため時々重要度の低いものも掲載しております。

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