【過去問解説(経営法務)】H29 第20問 景品表示法

今日は、経営法務 H29 第20問について解説します。

 経営法務 H29 第20問

不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)に基づいて課される課徴金に関する記述として、最も不適切なものはどれか

ア 課徴金対象行為を行った事業者のうち、最初に課徴金対象行為に該当する事実を内閣総理大臣に報告(自己申告)した者に対しては、課徴金の納付は命じられない。
イ 課徴金対象行為をやめた日から5年を経過すれば、当該課徴金対象行為について課徴金の納付を命じられることはない。
ウ 景品表示法に定める手続に従って返金措置を実施した場合において、その返金した金額が課徴金の額以上の場合には、課徴金納付命令を受けることはない。
エ 結果として表示が優良誤認表示や有利誤認表示に該当していた場合でも、表示を行った期間を通じて、相当な注意を払った上で該当することを知らなかった者であれば、課徴金納付命令を受けることはない。

解説

景品表示法に関する問題です。
まとめシートで以下の通り解説しています。

景品表⽰法は、独占禁⽌法の特別法で、不当な表⽰や過⼤な景品類を規制して、公正な競争を確保することにより、消費者が適正に商品やサービスを選択できる環境を守ることを⽬的とした法律です。景品表⽰法に基づき、内閣総理⼤⾂が必要だと認めるときは景品類の最⾼額や総額を制限し、その景品類の提供を禁⽌することができます。

尚、本問は課徴金に関する問題で、景品表示法の中でもイレギュラーな問題になります。
一発で正解するのは難しく、そのための対策もタイムパフォーマンスが良くないので、現実的に消去法で正解に辿り着き方法で解説します。

それでは選択肢をみていきましょう。
今回は不適切な選択肢を選ぶ問題です。

選択肢ア:カルテルでも、公正取引委員会に報告した場合、課徴⾦を免除または減額してもらえる課徴⾦減免制度というものがあるので、景品表示法でもこの制度があるのかな?と考えてみます。ただし、課徴金対象行為を行っているにも関わらず、全く課徴金を納付しなくていい、というのはさすがにペナルティが軽すぎるので一旦△で保留します。
よって、この選択肢は△とします。

選択肢イ:課徴金対象行為をやめた日から5年を経過すれば全て免除されるというのも少し非現実的ですので、一旦△で保留します。
よって、この選択肢は△とします。

選択肢ウ:課徴金対象行為自体は、生命・身代を侵害するような著しい不法行為などとは異なるため、返金した金額が課徴金の額以上の場合にはペナルティはこれ以上与えられないのでは?と考えます。
よって、この選択肢は〇とします。

選択肢エ:選択肢ウと同様に、課徴金対象行為自体は、生命・身代を侵害するような著しい不法行為などとは異なるため過失責任、つまり相当な注意を払った上で該当することを知らなかった者であれば、課徴金納付命令を受けることはないというのは妥当かなと考えます。
よって、この選択肢は〇とします。

最後に、選択肢アとイの2択まで絞れたので現実的なラインまできました。
ちなみに、本問の正解は選択肢アとなります。

 

 

 

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