【過去問解説(経営法務)】R3 第3問 企業再編(簡易合併手続)

今日は経営法務のR3第3問について解説します。

R3 経営法務 第3問

いわゆる簡易合併手続に関する会社法における記述として、最も適切なものはどれか。
ア 簡易合併手続においては、存続会社のすべての株主に株式買取請求権が認められるが、存続会社における債権者保護手続は不要である。
イ 簡易合併手続は、吸収合併契約締結から合併の効力発生日まで 20 日あれば、実施することが可能である。
ウ 簡易合併手続は、存続会社及び消滅会社のいずれにおいても、合併承認に係る株主総会の決議を不要とする手続である。
エ 存続会社の全株式が譲渡制限株式であり、かつ、合併対価の全部又は一部がかかる存続会社の譲渡制限株式である場合、簡易合併手続を用いることはできない。

解説

企業再編のうち、簡易組織再編に関する問題です。

簡易組織再編とは、会社の買い⼿にとって買収先の事業が安い買い物のとき、もしくは会社の売り⼿にとって重要でないもののとき、組織再編のための⼿続きを簡略化できる制度のことです。

安い買い物とは、以下の場合を指します。
①買収先の会社や事業(被買収企業)が、買収する側の企業(買収企業)の純資産の1/5 以下、または
②売却対象の事業が、売却事業の受け手側の会社の総資産の1/5 以下
→①、②の場合、手続き簡略化として原則、株主総会特別決議の省略および、株主買取請求権の行使不可となります。

選択肢アについて、解説の通り簡易組織再編の場合は株主買取請求権は認められません。一方、債権者保護手続きについては簡略化の対象となりません。それぞれの手続きの要否が逆の説明になっています。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イについて、「20日」ではなく正しくは「1か月」です。
よって、この選択肢は×です。
但しこの選択肢は少しマニアックなので、分からない場合は一旦飛ばして消去法で回答を進めていきましょう。

選択肢ウについて、簡易合併が認めらるのは吸収合併における買い手側(存続会社)のみです。
「存続会社及び消滅会社のいずれもおいても」という点が誤りです。
よって、この選択肢は×です。
もし曖昧な場合でも、消滅会社側の立場で考えた場合「会社が無くなるかもしれない、という一大事に株主総会の決議が不要」というのは違和感があるかな、と考えることもできます。

選択肢エについて、存続会社が株式譲渡制限会社の場合は、株主総会の決議が必要となります。
この条件は、簡易組織再編の例外にあたります。
よって、この選択肢は〇です。

以上から、正解は選択肢エとなります。

 

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