【過去問解説(経営)】R4 第17問 組織における政治的行動

今日は、企業経営理論 R4 第17問 について解説します。

 企業経営理論 R4 第17問

組織における政治的行動を「公式の役割の一部として求められるものではないが、組織における利益と不利益の分配に影響を及ぼす、もしくは影響を及ぼそうと試みる諸活動」と定義する場合、組織における政治的行動に関する記述として、最も不適切なものはどれか


ア 経営幹部層が自己利益を追求して政治的駆け引きを行うことは、そうした行動が組織内で許容されることを従業員に暗示することで、政治的行動を助長する組織風土を醸成しやすい。
イ 経営資源の配分パターンの再編を伴う組織変革において、既得権益を失う恐れのある従業員は、自己防衛のための政治的行動に動機づけられる傾向がある。
ウ 従業員に公式に与えられた役割が曖昧であり、従業員の行動についての規定が明確でない場合、従業員が政治的行動に従事できる余地は大きくなる。
エ 従業員の昇進を巡る意思決定のプロセスでは、限られた昇進の機会を巡って、自らに有利な決定が下されるように影響力を及ぼそうとする政治的行動が従業員間で生じやすい。
オ 組織において報酬を従業員に分配する場合に、ゼロサムの分配基準を用いると、従業員間での勝ち負けが曖昧になるので、従業員は政治的行動に動機づけられやすくなる。

解説

リーダーシップ論から、政治的行動に関する問題です。

それでは選択肢をみていきましょう。
今回は最も不適切なものを選ぶ問題です。

選択肢ア:その通りです。経営幹部層が自己利益を追求して政治的駆け引きを行うなどの⾏動パターンは従業員にもそれらが組織内で許容されるということを暗に示しています。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢イ:その通りです。経営資源の配分パターンを再編するような組織変革では、従業員は既得権益を失うことを恐れた場合、コンフリクトを促進し自己防衛として政治的行動パターンを取る可能性があります。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢ウ:その通りです。明確な役割が無い場合、従業員は従うべき指針が少ないため政治的行動をとる可能性が増えます。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢エ:その通りです。従業員の昇進においては政治的行動として個人主義に走ったり、コンフリクトを生むような行動をとる可能性があります。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢オ:誤りです。ゼロサムの分配基準を用いると、従業員間での勝ち負けが「明確」になり、より良い評価を得ようと政治的行動に動機づけられやすくなります。
よって、この選択肢は×です。

以上から、今回は最も不適切なものを選ぶ問題ですので、正解は選択肢オとなります。

 

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