【過去問解説(経済学・経済政策)】R4 第10問 自然失業率仮説

今日は、経済学・経済政策のR4第10問について解説します。

経済学・経済政策 R4 第10問

自然失業率仮説に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

a 自然失業率は、現実のインフレ率と期待インフレ率が等しいときの失業率である。
b 現実の失業率が自然失業率よりも高いとき、現実のインフレ率は期待インフレ率よりも高くなる。
c 自然失業率仮説によると、短期的には失業とインフレ率の間にトレード・オフの関係は存在しない。
d 自然失業率仮説によると、長期的には失業とインフレ率の間にトレード・オフの関係は存在しない。

〔解答群〕
ア aとc
イ aとd
ウ bとc
エ bとd

解説

自然失業率仮説に関する問題です。
自然失業率仮説については、まとめシートで以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢a:その通りです。自然失業率とは完全雇用が実現しているときの失業率です。完全雇用が実現している長期均衡では、現実のインフレ率と期待インフレ率が等しいとされます。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢b:不適切です。選択肢bは難易度の高い問題です。本問では選択肢aが適切とわかれば選択肢bは不適切となりますが、選択肢bについても解説します。自然失業率仮説では、インフレ率は次の数式で表されます。(π:インフレ率、πe:期待インフレ率、u:失業率、uN:完全失業率、α:定数)

π=πe-α(u-uN

したがって、失業率が完全失業率よりも高いとき、現実のインフレ率は期待インフレ率よりも低くなります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢c:不適切です。物価版フィリップス曲線に示されるように、短期的にはインフレ率と失業率には負の相関(トレード・オフ)の関係があり、インフレ率が低下すると失業率は上昇します。
よって、この選択肢は×です。

選択肢d:その通りです。自然失業率仮説では、選択肢cのようなトレード・オフの関係は、「貨幣錯覚」のために生じると考えます。貨幣錯覚とは、労働者が、名目賃金の上昇を実質賃金の上昇と勘違いすることです。長期的にみると、労働者は実質賃金が上昇していないことに気がつき貨幣錯覚が解消されるため、失業率は自然失業率の水準に戻ります。したがって、失業とインフレ率は無関係です。
よって、この選択肢は〇です。

以上から、正しい組み合わせはaとdであるため、正解は選択肢イとなります。

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