【過去問解説(経済学)】H28 第7問 経済統計(デフレーション)

今日は経済学H28第7問の経済統計(デフレーション)に関する問題について解説します。

経済学H28第7問

デフレーションからの脱却は、日本経済が抱える長年の課題である。デフレーションが経済に及ぼす影響として、最も適切なものはどれか。

ア デフレーションは、実質利子率を低下させる効果をもち、投資を刺激する。

イ デフレーションは、賃借契約における負債額の実質価値を低下させるので、債務を抑制する。

ウ デフレーションは、保有資産の実質価値の増加を通じて、消費を抑制する。

エ デフレーションは、名目賃金が財・サービスの価格よりも下方硬直的である場合には実質賃金を高止まりさせる。

 

解説

選択肢アについて、実質利子率とは名目利子率から物価上昇率(期待インフレ率)を差し引いたものです。
デフレーションの環境下で名目利子率が上がっても、物価は低下するため実質利子率は上昇します。利子率の上昇は借入の抑制=投資の抑制に繋がります。
よって、この選択肢は誤りです。

選択肢イについて、貸借契約とありますが銀行からの借入と同じイメージで考えましょう。デフレーションの環境下では物価が下落していますので、同じ負債額でも、物価下落前との相対的な負債の価値は増大し、追加の債務を行う動機が抑制されます。
よって、この選択肢は誤りです。

選択肢ウについては、デフレーションの環境下では物価が下落しますので、保有資産の実質価値は増加し、消費の増加を促すことになります。例えば、コーラが大好きな人がいて、1本100円のコーラが50円に下落すれば、100円でコーラが2本買えることになります。つまり、デフレーションにより消費が増大することになります。
よって、この選択肢は誤りです。

以上から選択肢エが正解となりますが、ポイントを確認しましょう。

選択肢エは名目賃金の低下より財・サービスの価格低下の度合いが大きいと説明しています。例えば、仮に20万円の賃金が15万円に下落し、1本100円のコーラが50円に下落した状況を考えてみましょう。コーラの消費可能量は(20万円÷100円=2,000本)から(15万円÷50円=3,000本)へと増加し、実質的に賃金の価値が上昇していることになります。よって、正しい説明と言えます。

以上より、選択肢エが正解となります。

 

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