【過去問解説(経済学)】H30 第11問 需要と供給(負の効用)

今日は経済学H30第11問の需要と供給(負の効用)に関する問題について解説します。

経済学H30第11問

下図は、一部の中古品のように、財そのものがマイナスの効用を消費者にもたらし、費用をかけて処理されなければならない場合を描いている。
この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕

ア 価格が負の値をとる領域では、お金を支払って中古品を出す家計の行動を需要曲線 D が、お金を受け取り中古品回収を行う業者の行動を供給曲線 S が示している。

イ 供給曲線 S 上で点 C から点 B の方への動きがあるとき、中古品の処理費用が高くなり、家計が中古品を出さなくなっていることがわかる。

ウ 均衡が点 C である場合、この中古品は経済財となる。

エ この中古品のリサイクルに関する技術進歩があると、同じ処理費用で多くの中古品を処理できるので、需要曲線 D が右方シフトする。

 

解説

この設問での、財そのものがマイナスの効用をもたらすというのは、財を手放すことで効用をもたらすという事を指します。そして、価格がマイナスという事は、供給側が価格を支払うという状況を指します。設問では中古品の引き取りを想定していますが、需要と供給の関係、図から読み取れる状況は以下の通りです。

・需要=財を必要とする:中古家電を引き取りたい者(=中古品回収業者)

・供給=財を手放したい:中古家電を処分したい者(=家計)

・価格がマイナス(均衡点C):供給側がお金を支払う(処分費用を支払う)

上記を踏まえて、選択肢を見ていきましょう。

選択肢アは、需要曲線Dと供給曲線Sの説明が逆です。
よって、この選択肢は誤りです。

選択肢イは、点Cから点Bへの動きはマイナスの価格が0に近づいています。価格がマイナスの場面は供給側がお金を支払う状況ですから、0に近づくというのは、処分費用の価格が低下していくことになります。そして、点Bに向かって数量も増えているため、家計は中古品を出す量を増やす状況と言えます。
よって、この選択肢は誤りです。

選択肢ウの「経済財」とは、数量的な希少性があるがゆえに、財を手に入れるために対価を支払う必要がある財を指します。この設問の場合、均衡価格がマイナスであり、需要側は対価を支払うのではなく受け取る場面となっており、経済財の定義に当てはまりません。
よって、この選択肢は誤りです。

選択肢エは正解です。同じ価格で消費される財の数量が増えるため、需要曲線は右側へシフトします。

以上より、選択肢エが正解となります。

 

 

 

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