【過去問解説(経済学)】R3 第23問 余剰分析

今日は経済学のR3 第23問について解説します。

R3 経済学 第23問

自由貿易協定によって、それまで輸入が禁止されていた果物の輸入が自由化されることになった。下図には、この果物に関する国内市場の需要曲線 D と供給曲線S が描かれている。輸入自由化によって、国内価格が P0 から国際価格 P1 になったときの消費者余剰と生産者余剰に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
ア 自由貿易協定によって、消費者余剰は⑶と⑷の分だけ増加する。
イ 自由貿易協定によって、生産者余剰は⑴よりも大きくなり、消費者余剰は⑸よりも大きくなる。
ウ 自由貿易協定による、生産者から消費者への再分配効果は⑴と⑵である。
エ 自由貿易協定による生産者余剰の減少分は⑵である。
オ 自由貿易協定による総余剰の増加分は、⑵、⑶を加えたものである。

解説

貿易の余剰分析に関する問題です。

まずは、自由貿易協定前後の余剰について考えます。
自由貿易前→消費者余剰:(5) 、生産者余剰:(1),(2) 、総余剰:(1),(2),(5)
自由貿易後→消費者余剰:(2),(3),(4),(5) 、生産者余剰:(1) 、総余剰:(1),(2),(3),(4),(5)

これらを踏まえて、各選択肢を確認していきましょう。

選択肢ア:自由貿易協定後の消費者余剰の増加は(2),(3),(4)です。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:自由貿易協定後の生産者余剰の減少は(2)、消費者余剰の増加は(2)、(3) 、(4)です。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:自由貿易協定後の消費者余剰の増加は(2),(3),(4)であり、生産者余剰の減少は(2)のため、再配分効果は(2)のみです。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:その通りで、自由貿易協定後の生産者余剰の減少は(2)です。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢オ:自由貿易協定によって、総余剰の増加は(3) 、(4)です。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢エとなります。

 

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