【過去問解説(財務・会計)】H30第15問 オプション取引

今回は、財務・会計から、第15問のオプション取引の問題ついて解説します。

 

H30 財務・会計 第15問

コールオプションの価格に関する以下の文章の空欄①〜④に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
コールオプションの価格は、権利行使したときに得られる [ ① ]価値とこれに上乗せされる[ ② ]価値の合計から構成されている。[ ① ]価値は[ ③ ]価格から[ ④ ]価格を控除することにより得られる。[ ③ ]価格 -[ ④ ]価格=0 のときは[ ① ]価値はゼロとなる。
〔解答群〕
ア ①:時間的  ②:本質的  ③:権利行使  ④:原資産
イ ①:時間的  ②:本質的  ③:原資産   ④:権利行使
ウ ①:本質的  ②:時間的  ③:権利行使  ④:原資産
エ ①:本質的  ②:時間的  ③:原資産   ④:権利行使

 

今回の問題は本質的価値と時間的価値という言葉を知らないと対応が難しかったかもしれません。
本質的価値とは、オプション取引などにおける原資産価格と権利行使価格の差額のことで、オプションの権利を行使することで得られた利益のことです。
オプション取引では利益が得られない場合は権利行使をしませんので、そのような場合、権利行使にによる利益もないため、本質的価値は0となります。

また、時間的価値はオプションプレミアムと本質的価値の差額のことで、満期日までに原資産の価格が変動して、本質的価値が大きくなることを期待してついた価値のことです。

これらの言葉を知らないとなかなか対応は難しいかもしれませんが、「本質的価値」という名前から、オプションの権利行使による利益を想定できればチャンスはあったかもしれません。

さて、これを踏まえて問題を見ていきましょう。

まず、問題文中に「コールオプションの価格は、権利行使したときに得られる [ ① ]価値とこれに上乗せされる[ ② ]価値の合計から構成されている。」とあります。

本質的価値に時間的価値が上乗せされていると考えるほうが妥当ですので、①が本質的価値で、②が時間的価値と想定されます。

「[ ③ ]価格 -[ ④ ]価格=0 のときは[ ① ]価値はゼロとなる。」というところからも①に本質的価値が入るのだろうと考えることもできます。

 

そして、上記の説明の通り③には現資産価格が、④には権利行使価格が入ります。

 

以上から正解は選択肢エとなります。

 

 

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