今日は運営管理のH27第38問について解説します。
物流センターに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 3PL(Third Party Logistics)は、荷主企業の物流業務を受託する企業であるが、物流センターを保有していないこともある。
イ VMI(Vendor Managed Inventory)は、物流センターの在庫情報を卸売業者が小売業者に提供するシステムである。
ウ WMS(Warehouse Management System)は、物流センター内の生産性向上を目的として人員最適化に用いられるシステムである。
エ 物流センターでは、利用者の求めに応じて保管の役割のほか、値付けや包装などを行うことがあり、これを荷役という。
解説
物流センターに関する問題です。
それでは早速、各選択肢を見ていきましょう。
選択肢ア:3PL(Third Party Logistics)は、荷主でもなく運送業者でもない第3者企業(Third Party)が、荷主企業に代わって物流戦略の企画立案や物流システム構築の提案を行い、それを包括的に受託して運営するものです。3PL事業者は、自社で物流センターを保有する「アセット型」と、自社で物流センターを保有せずに外部の倉庫会社や運送会社に委託する「ノンアセット型」に分類されます。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢イ:VMI(Vendor Managed Inventory)は、メーカーや卸業者などのベンダー(供給業者)が、小売業者の在庫を自ら管理する方法です。小売業者は自社の販売データと在庫情報をベンダーに提供し、ベンダーはその情報を元に適正な在庫量を算出して商品を補充します。卸売業者が物流センターの在庫情報を小売業者に提供するシステムではありません。
よって、この選択肢は×です。
選択肢ウ:WMS(Warehouse Management System)は、在庫の最適化を目的として倉庫(Warehouse)の在庫や入出庫管理などを行うシステムですので、人員最適化に用いられるものではありません。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エ:「荷役(にえき)」とは、荷物の積み下ろしなどの作業のことをいいます。値付けや包装作業は「流通加工」といいます。
よって、この選択肢は×です。
以上から、正解は選択肢アとなります。
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