【過去問解説(運営管理)】R2 第35問 販売計画

今日は運営管理のR2第35問について解説します。

R2 運営管理 第35問

 需要予測に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア これから発売する新商品の需要の予測を行う場合には、移動平均法が適している。
イ 指数平滑法を用いた需要予測は、当期の実績値と前期の実績値を加重平均して、次期の予測値を算出するものである。
ウ 重回帰分析による需要予測では、適切な変数を選択すれば、需要に影響を与える各変数の影響を回帰係数として推定できる。
エ 重回帰分析を行うに当たって説明変数を選定する際には、各説明変数の間に高い相関が認められるものを選ぶ方が良い。
オ 直前の需要の変化に対応した予測を行う場合には、指数平滑法を用いることができない。

解説

販売計画策定のための需要予測に関する問題です。

それでは早速各選択肢を見ていきましょう。

選択肢アは、「これから発売する新商品」とありますが、移動平均法とは直近数ヶ月等のあらかじめ決められた一定期間の平均値を求める方法であり、実績データのない新商品の需要予測を行うことはできません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イは、「当期の実績値と前期の実績値を加重平均」とありますが、指数平滑法とは過去の予測値と実績値を利用して需要を予測する方法であり、具体的には、当期予測値+(当期実績値-当期予測値)×平滑化定数で、次期の予測値を求めることができます。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウは、重回帰分析とは複数の要因(説明変数)の変化から得られる結果(目的変数)の変化を分析するものであり、説明変数と目的変数の関係を回帰係数として推定することができます。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢エは、「各説明変数の間に高い相関」とありますが、重回帰分析において各説明変数の間に高い相関が認められるものを選ぶと、適切な分析結果が得られないことがあります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢オは、「直前の需要の変化に対応した予測」とありますが、指数平滑法による需要予測の算出方法は上述の通りであり、平滑化定数(0~1)を大きくすることで当期実績値の影響をより強く反映させ、直前の需要の変化に対応した予測を行うことができます。
よって、この選択肢は×です。

以上から正解は選択肢ウとなります。

 

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