今日は、運営管理のR5 第18問について解説します。
生産ラインでの改善活動に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 工程間での物の運搬回数を抑制するために、「運搬ロットサイズ」を削減した。
イ 工程が統計的管理状態にあるかどうかを評価するために、「解析用管理図」を作成した。
ウ 生産ラインでのボトルネック作業を特定するために、「ECRS の原則」を適用した。
エ 生産ライン内での物の移動距離を短縮するために、生産ラインを「U字化」した。
オ 設備の誤操作による労働災害を防ぐために、「フェイルセーフ」の仕組みを取り入れた。
解説
生産ラインでの改善活動に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。
それでは選択肢をみていきましょう。
選択肢ア:誤りです。工程間での物の運搬回数を抑制するためには、1回に運ぶ量である「運搬ロットサイズ」を削減するのではなく、大きくする必要があります。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イ:その通りです。「解析用管理図」は、診断士受験生レベルでは、QC7つ道具の「管理図」とほぼ同義と捉えてOKですが、選択肢の通り工程が統計的管理状態にあるかどうかを評価するためのものです。
ただし、「解析用管理図」という単語は初見の方も多いかと思いますので、一旦パスして次に進んでみても大丈夫です。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢ウ:誤りです。ECRS の原則とは、Eliminate(排除)、Combine(結合)、Rearrange(交換)、Simplify(簡素化)の頭⽂字を取ったもので、⽣産の改善を⾏う上での考え⽅を⽰したものです。ボトルネックの解消には、ラインの作業量を均⼀化するラインバランシングが用いられます。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エ:誤りです。生産ライン内での物の移動距離を短縮するためにに用いるのは、運搬⼯程分析です。運搬⼯程分析では、運搬⼯程を図にして分析することで、付加価値を⽣まない⼯程である運搬⼯程をいかに短くするかを検討します。
よって、この選択肢は×です。
選択肢オ:誤りです。フェイルセーフとは、例えばストーブが倒れると⾃動的に停⽌する設計になっていたり、電⾞の遮断機は電源がなくなると⾃重で下りてくるといったように、故障や操作ミス、不具合があったときに機器を安全側に動作させることです。非常に悩ましいのですが「労働災害を防ぐために」という目的ではないので、一旦×とします。
よって、この選択肢は×です。
以上から、正解は選択肢オとなります。
本問は、選択肢イとオで悩む方が多いと思うので、2択まで絞れるように他の選択肢を外すことが出来ればOKでしょう。
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