【過去問解説(企業経営理論)】R7 第2問 アンゾフの成長マトリクス

今日は、企業経営理論 R7 第2問 について解説します。

企業経営理論 R7 第2問

食品メーカーA社は、日本国内の一般消費者向けのシリアルの開発・製造・販売を行う専業企業である。同社は、現在、今後の成長戦略のための施策を検討している。I. アンゾフの成長マトリクスの考え方に基づく記述として、最も適切なものはどれか。

ア A社のシリアルのみを販売する国内の一般消費者向けの自社 EC サイトを立ち上げて、既存の一般消費者向けシリアル市場での市場シェアの拡大を狙うことで、「多角化戦略」を行う。
イ 新しく飲食事業者を顧客とする SNS マーケティング支援事業を開始し、A社にとっての次の収益の柱としようとすることで、「市場浸透戦略」を行う。
ウ 一部の既存販売地域を対象に、地域名産品を用いた限定フレーバーの一般消費者向けシリアルを新しく開発することで、「多角化戦略」を行う。
エ 既存顧客のリピート購入を促進するクーポンプレゼントのキャンペーンを実施し、既存の一般消費者向けシリアル市場での市場シェアの拡大を狙うことで、「新市場開拓戦略」を行う。
オ コア・ユーザーである中高年層向けに新しく低糖質シリアルを開発することで、「新製品開発戦略」を行う。

解説

アンゾフの成長マトリクスに関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

それでは選択肢を見ていきましょう。

「選択肢ア:A社のシリアルのみを販売する国内の一般消費者向けの自社 EC サイトを立ち上げて、既存の一般消費者向けシリアル市場での市場シェアの拡大を狙うことで、「多角化戦略」を行う。
→ ❌ 誤りです。A社は既存の一般消費者向けシリアルを、既存市場で EC を活用して販売強化するのは、 市場浸透戦略 です。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:新しく飲食事業者を顧客とする SNS マーケティング支援事業を開始し、A社にとっての次の収益の柱としようとすることで、「市場浸透戦略」を行う。
→ ❌ 誤りです。飲食事業者という新しい顧客向けに、シリアルとは無関係の SNS 支援事業を行うのは 多角化戦略 です。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:一部の既存販売地域を対象に、地域名産品を用いた限定フレーバーの一般消費者向けシリアルを新しく開発することで、「多角化戦略」を行う。
→ ❌ 誤りです。限定フレーバーという 既存市場向けの新製品 の開発なので 新製品開発戦略 となります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:既存顧客のリピート購入を促進するクーポンプレゼントのキャンペーンを実施し、既存の一般消費者向けシリアル市場での市場シェアの拡大を狙うことで、「新市場開拓戦略」を行う。
→ ❌ 誤りです。既存製品×既存市場での販売促進は 市場浸透戦略 です。
よって、この選択肢は×です。

選択肢オ:コア・ユーザーである中高年層向けに新しく低糖質シリアルを開発することで、「新製品開発戦略」を行う。
→ ✅ 正しいです。既存市場(中高年層)に対し、新しく低糖質という 新製品 を投入するため、これは 新製品開発戦略 に該当します。
よって、この選択肢は〇です。
✅ 以上から、正解は選択肢オとなります。

 

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