今日は、経営法務 R8 第20問について解説します。
経営法務 R8 第20問
不当利得に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 債務が存在しないにもかかわらず、その事実を過失により知らないで債務の弁済として給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。
イ 不当利得における善意の受益者は、その利益の存する限度において返還義務を負う。
ウ 不法な原因のために給付をした者は、不当利得に基づく返還請求をすることができないが、不法な原因を受益者が認識していた場合は、この限りでない。
エ 弁済期が到来したものと誤信して、弁済期にない債務の弁済として給付をした債務者は、その給付したものの返還を請求することができる。
解説
債権と物権に関する問題です。
不当利得とは、法律上の原因なく他人の財産などによって利益を受け、そのために他人に損失を与えることをいいます。民法では、不当利得を得た者は、その利益を返還する義務を負うとされています。
それでは選択肢を見ていきましょう。
選択肢ア:債務が存在しないにもかかわらず、その事実を過失により知らないで債務の弁済として給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。
→ ❌ 誤りです。
債務が存在しないことを知りながら弁済した場合は、返還を請求できません。一方、過失によって債務がないことを知らなかった場合まで、返還請求ができなくなるわけではありません。
よって、この選択肢は×です。
→ ❌ 誤りです。
債務が存在しないことを知りながら弁済した場合は、返還を請求できません。一方、過失によって債務がないことを知らなかった場合まで、返還請求ができなくなるわけではありません。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イ:不当利得における善意の受益者は、その利益の存する限度において返還義務を負う。
→ ✅ 正しいです。
不当利得における善意の受益者は、利益が残っている範囲で返還義務を負います。
よって、この選択肢は〇です。
→ ✅ 正しいです。
不当利得における善意の受益者は、利益が残っている範囲で返還義務を負います。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢ウ:不法な原因のために給付をした者は、不当利得に基づく返還請求をすることができないが、不法な原因を受益者が認識していた場合は、この限りでない。
→ ❌ 誤りです。
不法な原因のために給付した場合、原則として返還を請求できません。例外となるのは、不法な原因が受益者についてのみ存在した場合であり、受益者が不法な原因を認識していたかどうかではありません。
よって、この選択肢は×です。
→ ❌ 誤りです。
不法な原因のために給付した場合、原則として返還を請求できません。例外となるのは、不法な原因が受益者についてのみ存在した場合であり、受益者が不法な原因を認識していたかどうかではありません。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エ:弁済期が到来したものと誤信して、弁済期にない債務の弁済として給付をした債務者は、その給付したものの返還を請求することができる。
→ ❌ 誤りです。
弁済期前であることを誤って弁済した場合でも、給付したもの自体の返還を請求することはできません。ただし、債権者がその弁済によって得た利益については、返還を求めることができます。
よって、この選択肢は×です。
→ ❌ 誤りです。
弁済期前であることを誤って弁済した場合でも、給付したもの自体の返還を請求することはできません。ただし、債権者がその弁済によって得た利益については、返還を求めることができます。
よって、この選択肢は×です。
✅ 以上から、正解は選択肢イとなります。
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