【過去問解説(企業経営理論)】H28 第25問 労働安全衛生法、労災保険

今日は、企業経営理論のH28 第25問 について解説します。

企業経営理論 H28 第25問

労働安全衛生、労災保険に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 事業場の常時使用労働者数にかかわらず、事業者は、常時使用する労働者を雇い入れた際に健康診断を実施しなければならない。ただし、雇い入れ日以前3カ月以内に医師による健康診断を受けた労働者が、その診断結果の証明書類を提出した場合には実施を省略できる。
イ 事業場の常時使用労働者数にかかわらず、事業者は、毎月1回以上衛生委員会を開催しなければならない。
ウ 社員食堂のランチタイム時に 1日3時間、調理業務に従事するパートタイマーが、調理中に火傷(やけど)を負った。この場合において、事業主が労災保険の保険関係成立届の提出を怠っていたときは、このパートタイマーは、労災保険の保険給付を受けることができない。
エ 労働者が通常の通勤経路上での出勤途上、駅の階段を下りているときに足首をひねって捻挫した。このケガは、自らの不注意によるものであるため、通勤災害とはならない。

解説

労働安全衛生法と労災保険に関する問題です。
まとめシートでは以下の通りまとめています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:その通りです。雇入時の健康診断とよばれるもので、事業者は、常時使用する労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対し、健康診断を行わなければならない、とされている。但し、例外として3か月以内に健康診断を受けた人については不要とされています。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢イ:誤りです。上のまとめシートにもある通り、衛生委員会の設置義務があるのは常時50人以上の労働者がいる事業所です。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:誤りです。労災について、事業者は1人以上でも雇用した場合にはパートタイマ―でも適用の対象となります。また、休憩中や通勤中も対象となります。今回、「事業主が労災保険の保険関係成立届の提出を怠っていた」とありますが、これは事業主側の不備です。労災保険は労働者を守るための法律であるため、このパートタイマーは労災保険の保険給付を受けることができます。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:誤りです。選択肢ウの説明にもある通り、労災保険は通勤中のケガも通勤災害として対象となります。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢アとなります。

 

 

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