【過去問解説(経済学)】R1 第11問 余剰分析

今日は、経済学 R1 第11問 について解説します。

 経済学 R1 第11問

下図は、供給曲線の形状が特殊なケースを描いたものである。座席数に上限があるチケットなどは、ある一定数を超えて販売することができないため、上限の水準において垂直になる。なお、需要曲線は右下がりであるとする。
この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
ア 供給曲線が垂直になってからは、生産者余剰は増加しない。
イ このイベントの主催者側がチケットの価格を P1 に設定すると、超過需要が生じる。
ウ チケットが P3 で販売されると、社会的余剰は均衡価格の場合よりも □GEFHの分だけ少ない。
エ チケットが Q1 だけ供給されている場合、消費者は最大 P2 まで支払ってもよいと考えている。

解説

余剰文政に関する問題です。
まとめシートで以下の通り解説しています。

選択肢ア:誤りです。供給曲線が垂直になったとき点Fの場合の価格をP4とすると、元の生産者余剰がP4BFですが、価格がP2まで上昇するため、生産者余剰はP2BFEへ増加します。
よって、この選択肢は×です。


よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:誤りです。チケットの価格を P1 に設定すると、需要量(赤)と販売量(緑)は、図のようになるため、供給超過になります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:その通りです。⽣産者余剰、消費者余剰、政府余剰を合計したものが、社会全体で得られる余剰であり、これを社会的総余剰と呼びます。
チケットの販売価格P3 で販売されると、社会的総余剰は、需要と販売量が均衡する点Eでチケットを販売する場合と比べて社会的総余剰がは □GEFH(図のグレーの部分)減少します。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢エ:誤りです。需要曲線は、消費者が財を消費するために支払ってもよいと考えている価格と需要量は需要曲線によって決まります。そのため、Q1 だけ供給されている場合、消費者は最大 P1 の価格まで払うことが出来ます。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢ウとなります。

 

 

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