【過去問解説(経済学)】R2 第12問 余剰分析

今日は、経済学 R2 第12問について解説します。

 経済学 R2 第12問

下図では、需要曲線 D と供給曲線 S の交点 E に対応する生産量 Q0 のもとで市場全体の経済余剰が最大化し、資源配分が効率的になる。反対に、Q0 以外の生産量では、資源配分は非効率的になる。
この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
ア 生産量が Q1 のとき、点 E の場合と比べて、消費者余剰が三角形 EFG の分だけ少なくなるので、資源配分は非効率的になる。
イ 生産量が Q1 のとき、点 E の場合と比べて、生産者余剰は四角形 P1FJP0分だけ多くなるが、総余剰では三角形 EFJ だけ少なくなるので、資源配分は非効率的になる。
ウ 生産量が Q2 のとき、点 E の場合と比べて、消費者余剰は四角形 P0EIP2分だけ多くなるが、総余剰では三角形 EHI だけ少なくなるので、資源配分は非効率的になる。
エ 生産量が Q2 のとき、点 E の場合と比べて、生産者余剰が四角形 P0EGP2分だけ少なくなるので、資源配分は非効率的になる。

解説

余剰分析に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

本問の場合、財の価格は生産量がQ0のときの需要曲線の高さP0で決定します。

選択肢ア:誤りです。生産量が Q1 のとき、消費者余剰は三角形 AP1Fとなるため、点 E の場合(=生産量がQ0の場合)と比べた場合、四角形P1P0EF分少なくなります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:誤りです。生産量が Q1 のとき、生産者余剰は四角形P1BGFとなるため、点 E の場合(=生産量がQ0の場合)と比べた場合、三角形JGEだけ少なくなります。また、総余剰は三角形FGEだけ少なくなります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:その通りです。生産量がQ2のとき、点 E の場合(=生産量がQ0の場合)と比べた場合、生産者余剰は価格P1と供給曲線の差額である、三角形P2BG-三角形GIHとなるので、結果的に三角形GIHだけ少なくなります。
また、消費者余剰は四角形P0EIP2だけ増えるので、生産者余剰と消費者余剰を足した総余剰は三角形EIHだけ少なくなります。

よって、この選択肢は〇です。

選択肢エ:誤りです。生産量がQ2のとき、点 E の場合(=生産量がQ0の場合)と比べた場合、生産者余剰は四角形P0P2GEと三角形GIHを足した分だけ少なくなります。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢ウとなります。

 

 

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