【過去問解説(運営管理)】R2 第18問 IE(Industrial Engineering)

今日は運営管理のR2第18問について解説します。

R2 運営管理 第18問

下表は、作業分析手法に対応した作業の分割区分に基づいて「旋盤を用いてワークを切削する」作業を展開したものである。
この表に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
ア 工程分析の対象となるのは分割区分【1】で、各作業を加工・組立・検査・運搬の4 つに大別して記号化する。
イ 時間分析の対象となるのは分割区分【3】や【4】で、各作業を遂行するのに要する時間を、ストップウオッチを用いて直接測定する。
ウ 動作要素は分割区分【4】で、作業を行う身体部位として手と腕を対象とし、その動きに着目して分析することで、より少ない無駄のない動きに改善することを目的としている。
エ 分割区分【1】に対応する分析手法には、対象が作業者の場合と物の場合があり、それによって図記号が表す意味が異なる。

解説

IEの作業分析に関する問題です。それでは早速、各解答群を見ていきましょう。

選択肢ア:分割区分【1】は、工程全体の流れを分析していますので、工程分析の対象となるという記述は正しいです。工程分析では、各工程を加工・運搬・停滞・検査の4つに分類して図記号で表します。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:分割区分【2】は単位作業、分割区分【3】は要素作業になり、作業者工程分析の手法により調査・分析が行われます。作業者工程分析では、作業者の行動を製品の流れと同様に考え、作業活動を作業者の作業、検査、移動、手待ち(停滞)の工程図記号で表して分析し、作業台のレイアウトや作業手順、作業動作を改善していきます。時間分析は、作業を要素作業にまで分解し、その分割した要素作業に要する時間をストップウォッチなどで測定しますので分割区分【2】【3】に該当します。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:分割区分【4】は動作要素で、サーブリッグ分析(微動作分析)によって分析を行います。動作要素は、「必要な要素」「動作を遅れさせる要素」「仕事に寄与しない要素」に分類され、価値を生む「組み合わす」「使う」「分解する」以外の動作要素の排除を検討していきます。身体部位として手と腕を対象として、動作レベルで分析を行うのは「両手動作分析」になります。サーブリッグ分析は「動素(動作要素)」レベル、両手作業分析は「動作」レベルで分析を行うことに注意してください。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:分割区分【1】の工程分析には、作業者を対象とした「作業者工程分析」と物を対象とした「製品工程分析」があります。各工程の分類は、作業者工程分析では作業・検査・移動・手待ちの4つに分類され、製品工程分析では加工・検査・運搬・停滞の4つに分類されますが、使用される図記号は同じです。
よって、この選択肢は〇です。

以上から、正解は選択肢エとなります。

 

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