【過去問解説(運営管理)】R3 第27問 値入

今日は運営管理のR3第27問について解説します。

R3 運営管理 第27問

商品の売上と利益の管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。ただし、仕入れた商品をすべて売り切ることを前提に答えよ。
ア 一定の利益幅を仕入原価に上乗せして販売価格を設定する方法をマークアップ法という。
イ 最初の販売価格で売れ残った商品を当初の値入率より低い値引き率で特売すると粗利益額がマイナスになることがある。
ウ 仕入れた商品を販売したときの粗利益額は、仕入時に設定した値入額を上回ることが多い。
エ 値入率が異なる複数商品の販売計画を立てる場合、仕入数量が決まらなくても全体の値入率を計算することができる。

解説

値入に関する問題です。
全て計算問題ではありませんが、簡単な数字に置き換えて考えてみるとイメージが湧きやすいと思います。
それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:その通りです。仕入原価に値入額を加える方法をマークアップ法といいます。ちなみに、価格設定でよく用いられる方法の一つにコストプラス法というものもあり、こちらは製造原価に企業の儲けであるマージンを加える方法を指します。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢イ:値入とは、売価から原価を引いた儲けとなる予定の金額のことです。
例えば、売価100円、売価値入率20%の商品の原価は80円で、粗利益は20円となります。
そこに、20%より低い値引率、例えば10%引きで特売すると売価は90円となり、粗利益は90円-80円(原価)=10円です。
粗利益がマイナスになることはありません。
原価値入率で考えた場合でも、値入率より低い割合の値引率であれば利益は残ります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:少し文章の意味が読み取りづらいのですが、想定していた粗利額と実際に販売したときの値入(≒粗利)額はどちらが大きいかという問いです。実際に販売した際の粗利額は販売時に値引きやロスなどにより当初の予定より少なくなることが多いです。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:販売数量が確定しないと全体の値入率は計算できません。単価が異なる場合、商品ごとに全体に占める構成比率がバラバラになります。例えば、値入率が10%と90%の商品を一緒に売る場合、10%の商品が大半を占めていた場合、全体の値入率は下がります。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢アとなります。

 

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